今週のおすすめ

本書はフェンダーのジャズ・ベースの中でも、"ヴィンテージ・ジャズ・ベース"に焦点を当てているのが特徴です。ヴィンテージと呼ばれる1960年～1980年の各年代の個体を集め、ディテールや特徴に迫った"ギャラリー・ページ"は、この本の一番の見どころかと思います。このページでは、通称"スタック・ノブ"と呼ばれるコントロールを持つ、最初期モデルである60年のジャズ・ベースの、ピックアップ・コイルやキャビティ内部まで撮影。今や個体数も少なく、市場価格も高額となっているこの貴重なベースにここまで迫り、細部を見られる機会はあまりないのではないかと思います。そのほかにもプロ・ベーシストの愛器紹介や、メンテナンス／カスタム方法など、ジャズ・ベースに特化した様々なコンテンツを掲載。ジャズ・ベース・ユーザーなら、手元に置いておいて損のない一冊となっております。

著者の侘美秀俊さんは「できる ゼロからはじめる」シリーズを既に3冊ご執筆されていて、特に『楽譜＆リズムの読み方 超入門』ではリズム譜に「ラーメン」「ステーキ」「食べ過ぎ」などの言葉を当てはめるなど、ユーモアあふれる解説が話題となりました。
本書も「初心者向け」ということで、曲の作り方をとても丁寧に、「失敗しにくい」やり方で伝授していきます。もちろん、ユーモアも健在。譜面は一切使わず、作曲ソフトで採用されているピアノロールでの解説なので、ご自身の環境に置き換えて確かめるのもとても簡単です。しかも、まるでオンラインで講義を受けているみたいな動画も用意されていますから、目でも耳でも内容を確認可能。奥深い作曲道へも、予備知識なしで安心して踏み込んでいけるはずです。
また付録部分では「使えるコード進行例」として16例を紹介しているので、気に入った進行を元に曲を作っていくなんていうことも可能です。ぜひ本書を使い倒して、新たな名曲を生み出してください。

以前より街中でアコースティック・ギターが背負った若いミュージシャンを見る機会が増えた気がする、これはきっとあいみょんの影響に違いない！と思いまして、当初は『アコギ１本で、あいみょんみたいな楽曲が作れる本』という仮タイトルでした。大人の事情でそれは叶わなかったのですが、代わりに"エモいJ-POP"をテーマにしてオムニバス的にいろいろな曲を例題とし、しかも使えるコードを10個に限定してみよう！という話になり、この本の方向性が決まりました。本書の特徴は、難しい作詞作曲本とは違い、あまり理論的な話も出てこないので、"歌本を見て弾き語りはできるけど、いつか自分のオリジナル曲を作ってみたい"というシンガーソングライター志望の方にはピッタリの一冊になったかと思います。期せずしてエモドリル君というキャラクターも生まれましたが、実際に作詞作曲ドリル『やってみよう！エモドリル』を順を追ってこなしていけば、本書を読み終える頃にはきっとオリジナル・ソングが完成しているはずです。ぜひ曲作りに挑戦したい人は手に取ってみてください。

本書は2010年末に発売されたリズム・トレーニングの名著の【増補版】です。【増補】された箇所はいろいろあります。１：４分音符と８分音符をしっかり身体に馴染ませるための解説を新たな３章として追加しました（底本は全８章でしたが全９章となりました）。２：その新章にはギターを持たずに手で膝を叩いて行うエクササイズなどが登場しますが、関連した新音源が付録CDに追加収録されただけでなく、関連動画も誌面に掲載されたQRコードやアドレスから見られるようになっています。３：底本にあった章の中で「動画があったらよりわかりやすいかもしれない」と判断した箇所にも、同様の形で新たに連動した動画が見られるようにしました。４：底本で付録音源と譜例で完全一致しない箇所、本文や図の記述の正確でない箇所が一部あったのですが、それらをすべて修正いたしました。そういった【増補】を行い、より理想的かつ完璧な形に近付いたのが今回の【増補版】です。「掲載された譜例を単に弾くだけ」の教本とは一線を画す、自分で考えて進めていけるトモ藤田さんの革新的なトレーニング方法、きっとあなたのリズム向上に役立ちます。この機会にぜひお読みください！

2020年5月19日、『ベース・マガジン』のweb用媒体として、Bass Magazine webがスタートしました。本格的なwebサイトを立ち上げるのが初めてということもあり、更新作業の大変さなどをいまいちリアルに感じられないなかで、"週一更新のセミナー"として始まったのが、『石村順の低音よろず相談所』でした。レッスンの中身については、石村さんの実績を考えるとまったく心配なかったのですが、動画撮影・編集・サムネイル制作など、石村さん自身も初体験となる作業も多数ということで、始まってみると"週一更新"のなんと大変なことか。しかし、やはり"継続は力なり"ですね。タイミングはちょうどコロナ禍の入り口。さまざまな取材がキャンセルになり、BM webのコンテンツ更新が滞るなか、トップ・ページの"WHAT'S NEW"には『よろず相談所』のサムネだけがズラッと並ぶような期間もありました（笑）。そんなBM web名物セミナーの、"ひとまず"の集大成が本書です。

本書は練習によって演奏の幅を広げるタイプの教本ではありません。ちょっとしたアイデアによってバリエーションを得る･･････といった感じです。簡単だから即効性もあります。でも、こういった裏技的なアイデアは上級者が得意なんですよね。初心者は、なかなか考えつきませんから。
ということで、経験豊富なプロ・ミュージシャンに執筆をお願いした次第です。初心者の指導にも精通している著者ならではのアイデアも満載。ぜひお手元に！

本書の著者、ケリー・サイモンと言えば「超絶プレイ」が注目されがちですが、メロウに弾いた時の「表現力」も世界最高峰！　こちらも鳥肌もののプレイですよね!!
しかし、「表現力」の習得というと、抽象的な説明にとどまることが多く、具体的な解説がされることが少なかったと思います。だからこそ、本書を手にとってもらいたいのです。
本書は、実践的なアイデアを、文字と映像で解説しています。また、本書の動画はYouTubeでも視聴できますので、まずはYouTubeで書名を検索してみてください。あなたの眠っていた能力が覚醒するはずです！

音楽とファッションの関係が深いことは、誰もが知る当然のことだと思いますが、この本がおもしろいのは、このことに対する考察に「レイシズム」や「ジェンダー」といった現代的な視点があることです。これらの視点は、我々の生活と密接に関わるもの。「なんとなく」で知っていた音楽とファッションに関するトピックをより身近に感じられると思います。さらに、この本では映画や文学、美術などを参照したりと、音楽とファッション以外のさまざまな文化が登場します。この本を読むと、今まで知らなかった何かを「聴く・観る・着る」という次の行動に移りたくなるハズです。サブカルチャーは我々の生活を豊かにするもの。この本はその助けになること間違いなしです。

早いものでSONGBOOKシリーズとしては4作目、ガズレレ連動ムックとしては第5弾となります。お付き合いをはじめさせていただいた2018年頃、ガズレレのYouTubeチャンネル登録者はたしか3～4万人だったと記憶していますが、ここ数年で登録者はうなぎのぼりに増えて現在17万人以上、弊社刊行の著作もおかげさまでシリーズ累計15万部を超えました。ガズレレひいては本シリーズは「たった10個の比較的押さえやすいコードさえ覚えてしまえば、無限に曲が弾けてしまう」というのが最大の特徴で、さらにライブやコンテストなど人前で演奏することを前提としない自分のための「家庭音楽」というガズさんが提唱するコンセプトもとっつきやすさの秘密。こういった「超」初心者目線が多くの方に支持されている理由なのでしょう。これから音楽をはじめようという方に最適なので、プレゼントにもオススメです。

ギター・マガジン・レイドバック第10号をお届けします。今号の表紙はTBSアナウンサーの宇賀神メグさん。早朝の報道番組『THE TIME,』をご覧になっている方は、毎朝その笑顔に癒されているのではないでしょうか。幼少の頃からエアロスミスやガンズ・アンド・ローゼズなどのハード・ロックが大好きで、いつも車の中で聴いていたそうです。ジョー・ペリーに憧れてギターを始め、バンドを結成。高校・大学時代はバンド活動に明け暮れたとか。今回の撮影では私物のガンズ・アンド・ローゼズのTシャツを着ていただきました。ギターを抱えたところが様になっていますね。ギターについて、好きなハード・ロックについて、アナウンサーという仕事について、たっぷり語っていただきました。メインの特集はレス・ポールです。ギター雑誌では何度も特集が組まれていますが、今回はレス・ポールとギタリストの「物語」に着目してみました。例えばジミー・ペイジとレス・ポール、エリック・クラプトンとレス・ポール、などなどギター・ヒーローとレス・ポールが生み出した熱い物語の数々をお楽しみください。