立東舎

ニッポンの音楽批評150年100冊

定価2,750円(本体2,500円+税10%)

品種書籍
著者栗原 裕一郎(著)/大谷 能生(著)
仕様四六判 / 448ページ
発売日2021.11.19
ISBN9784845636778

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内容

日本人は、どうやって音楽を語ってきたのか。
その歴史を、名著100冊を抱えてひたすら読み解く!

ペリー来航から軍楽隊、クラシック、「リンゴの唄」、戦後ジャズ、各種音楽雑誌、ビートルズ来日、ニューミュージック、歌詞論、プレイリスト、サブスク、そして未来まで----。
音楽にまつわる150年分のブックガイドも掲載!

明治初年前後から令和初頭までのおよそ150年のあいだに、日本において「音楽」がどのように記述され、語られてきたのか。音楽そのものではなく、音楽を巡る言述について確認し、ニッポンの音楽批評の歴史的変遷を楽しく辿ってみた。
1876年から2025年までを30年ずつに区切り、それぞれの時代の音楽を取り巻く言説の配置を語る「通史」と、その時代に出版された代表的な「音楽の本」を20冊選んで解説する「ブックガイド」によって構成される、圧巻の1冊!
巻末には音楽雑誌リストも掲載。

カバーイラスト:山本祥子


【目次】
まえがき

第1章 1876年〜1905年  「音楽」は国家事業なり〜幕末と明治の音楽批評
はじめに/ペリーとともに洋楽がやってくる/ミンストレル・ショウとの出会い/米艦祝砲を発する/幕末の鼓笛隊 洋式軍楽の広がりとその意味/使節団、音楽に出会う/欧州人の目から見た幕末の日本エンタテインメント/岩倉使節団と巨大コンサート/近代教育の学科に「音楽」は不可欠である/実用品としての音楽/音楽取調掛の誕生/西洋と日本の音律は変わらない?/「ドレミ」音楽教育の日本への導入/音楽専門月刊誌の誕生/音楽関係者は「国家事業」に携わる人間なのである/唱歌は校門を出でず/壮士芝居の誕生/「歌の力」を巡る官と民の争い/同時代における、「文学論争」/日本初の近代的音楽論争/ヴァーグネリアン・ペスト
・ブックガイド 1876年〜1905年の20冊

第2章 1906年〜1935年  内面化と大衆化〜「クラシック」の受容と日本的ポップスの変容
日比谷の音楽堂/邦楽とドレミの和洋折衷/「あらたな明治の舞台芸術」/西洋的価値観の内面化/これが自分たちの世代の芸術だ/「音楽」=「西洋クラシック音楽」/アマチュアたちによる初めての「音楽雑誌」/浅草オペラの大ブーム/浅草オペラへの批評/流行歌を語る/貧民のポピュラー音楽/「カチューシャの唄」への批判/「赤い鳥」童謡運動/交響楽団の創設にむけて/震災とその影響/「レコードを聴く」ことを中心とした「音楽批評」/西洋音楽専門家として生計の道を立てるには/1935年までの洋楽系音楽雑誌/作曲と批評/レコードと歌謡曲/昭和初期流行歌の二大潮流
・ブックガイド 1906年〜1935年の20冊

第3章 1936年〜1965年 変わったこと、続いたもの〜戦前・戦中・戦後の音楽批評
二・二六と音楽雑誌/『名曲決定盤』/『流行歌と世相』/大政翼賛会と音楽批評/太平洋戦争の始まり/狙い撃ちにされたジャズ/敗戦から進駐軍クラブへ/CIEによるメディア政策と洋楽受容/特殊慰安施設協会RAAと戦後音楽界/急増するジャズ・バンドと軽音楽大会、「リンゴの唄」/『音楽之友』と『音楽芸術』/『音楽芸術』と音楽批評/その他の新創刊音楽誌/「軽音楽」の変化と新生『ミュージック・ライフ』/漣健児とビートルズ
・ブックガイド 1936年〜1965年の20冊

第4章 1966年〜1995年 批評する主体の確立から解体へ〜サブカルチャーとしての音楽と批評
ビートルズ来日の衝撃/ロックンロールとプレスリーの登場/日本的ニューミュージックの時代/『ロッキング・オン』の誕生/流行歌の評価/艶歌礼讃とニューミュージック評価/芸術的植民地主義と美空ひばり/相倉久人と平岡正明/「艶歌」の偽史/吉本隆明の歌詞論と中島みゆき/ミニコミ誌の気分/ニューアカ的音楽批評
・ブックガイド 1966年〜1995年の20冊

第5章 1996年〜2025年 対談 アーカイヴィングと「再歴史化」への欲望
1996年~2006年。音楽産業のピーク/90年代の音楽雑誌/音楽雑誌の変化と影響/音楽がコミュニケーションツールに/2006年~2016年という過渡期/フェティッシュとしてのCD/プレイリストの人気/ゴミを集めて/レビューの役割の変化/2016年~コロナ時代の音楽/ファンの行動の変化
・ブックガイド 1996年〜2025年の20冊

付録 音楽雑誌リスト

著者プロフィール