佐橋佳幸の仕事1983-2025 EN

能地 祐子(著)

定価2,750円 (本体2,500円+税10%)
発売日2025.05.20
品種書籍
仕様A5判 / 304ページ
ISBN9784845642755

内容

日本を代表するトップ・セッション・ギタリスト、佐橋佳幸。その名前は知らなくとも、彼が奏でるギターの音や、プロデューサー/アレンジャーとして紡ぎ上げてきたポップでキャッチーなサウンドを耳にしたことがない人はいないはず。80年代に渡辺美里のライブやレコーディングで注目を集めたのを皮切りに、J-POPシーンを代表する数々のアーティストの作品に参加してきた。イントロのカッティングが鮮烈な印象を残した小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」、独自のカントリー・ロック・サウンドを作り上げた佐野元春とのホーボー・キング・バンド、編曲・プロデュースを手がけた藤井フミヤの代表曲「TRUE LOVE」など、数え上げればキリがない。40年を超えるキャリアの中で、彼が関わった膨大な楽曲の中から深いEN(縁もしくは円)を結んだ「40曲」(別掲)を選び、その曲で彼が何を考え、どんな仕事をしたのか、本人取材をもとに徹底的に掘り下げる。

●セレクトされた40曲
①「Sweet Revenge」UGUISS、②「REAL」大江千里、③「Long Good-Bye」太田貴子、④「Self Control」TM NETWORK、⑤「12月の雨」EPO、⑥「GET READY」宮原学、⑦「センチメンタルカンガルー」渡辺美里、⑧「僕にはわからない」佐橋佳幸、⑨「ステイションワゴン」鈴木祥子、⑩「Travelling Girl」桐島かれん、⑪「あなたに会えてよかった」小泉今日子、⑫「ラブ・ストーリーは突然に」小田和正、⑬「クリといつまでも」SUPER CHIMPANZEE、⑭「湖のふもとでねこと暮らしている」矢野顕子、 ⑮「花〜すべての人の心に花を」喜納昌吉、⑯「Always」ロッテンハッツ、⑰「もう恋なんてしない」槇原敬之、⑱「渋谷で5時」鈴木雅之(w/菊池桃子)、⑲「TRUE LOVE」藤井フミヤ、⑳「タイム・パッシズ・オン」佐橋佳幸、㉑「Hello」福山雅治、㉒「POESIA」坂本龍一、㉓「魂を抱いてくれ」氷室京介、㉔「瞳の扉」(『ポポロクロイス~はじまりの冒険』OST)SIEサウンドチーム(歌:marhy)、 ㉕「TOKYO FANTASIA」山下久美子、㉖「1/2」川本真琴、㉗「硝子の少年」Kinki Kids、㉘「風の手のひらの上」佐野元春&ザ・ホーボー・キング・バンド、㉙「Song for James」山弦、㉚「毎日がスペシャル」竹内まりや、㉛「花のように」松たか子、㉜「夢を聞かせて」小坂忠、㉝「緑の風」大貫妙子(大貫山弦妙子)、㉞「ボクノート」スキマスイッチ、㉟「風が吹いている」いきものがかり、㊱「Still Standing」Char、㊲「J-Tea」Darjeeling、㊳「海月〜UMIZUKI〜」スターダスト・レビュー、㊴「人力飛行機」山下達郎、㊵「オン・ザ・バンドスタンド」ピーター・ゴールウェイ

さらに、幼少期からの生い立ちを綴ったバイオグラフィー、詳細な年表、愛用ギター・コレクション、佐野元春、ピーター・ゴールウェイとの対談も加える。「40曲」はRe:minder(https://reminder.top/)での連載に加筆修正したもの。

CONTENTS
・ライブ・グラフ/愛用ギター・コレクション
・佐橋佳幸物語
・佐橋佳幸の「40曲」
・対談1 佐野元春×佐橋佳幸
・対談2 ピーター・ゴールウェイ×佐橋佳幸
・活動年表

編集担当より一言

去年の冬、音楽評論家の萩原健太さんのラジオを聴いていた時、佐橋佳幸さんがゲスト出演したんです。そこで能地祐子さんが佐橋さんの仕事についてネットで書いていることを知りました。Re:minderというWebです。早速見てみると、佐橋さんが参加してきたJ-POPの作品について1曲1曲解説するという内容でした。連載中でしたが、最終的には40曲になるとのこと。すべて佐橋さん本人に直接取材して書かれたその原稿は、みずみずしく、そして生々しく、音楽制作の現場をリアルに伝える大変面白いものでした。これは!と膝を打った僕は、その場で佐橋さんにLINE。「これを本にしませんか」と打診したのでした。その後、話はとんとん拍子に進み、書籍化が決定。佐野元春さんとピーター・ゴールウェイさんとの対談を新たに敢行して収録。さらに除川哲朗さんによる詳細な年表を付して完成しました。日本が誇るトップ・セッション・ギタリストである佐橋さんのキャリアはそのまま80年代から続くJ-POPの歴史でもあります。レコーディング現場の熱気が直に伝わる熱いストーリーをぜひ体感して下さい。
(編集担当/野口広之)