立東舎

京都撮影所案内

高鳥 都(著)

定価3,520円 (本体3,200円+税10%)
発売日2025.07.18
品種書籍
仕様B5判 / 192ページ
ISBN9784845643059

内容

時代劇の「聖域」を徹底取材
ビジュアル満載の撮影所ガイドブック!

かつて「日本のハリウッド」と呼ばれた京都・太秦──いまもこの地には東映京都撮影所、松竹撮影所という2つの映画スタジオが存在し、時代劇が送り出されています。『SHOGUN 将軍』のエミー賞受賞や『侍タイムスリッパー』の大ヒットで時代劇が注目を集めている2025年、京都の両撮影所を徹底取材。

必殺シリーズ聞き書き四部作の著者・高鳥都がカメラを手に時代劇の「いま」を探ります。江戸の町並みを再現したオープンセットに各種ステージ、衣裳部屋、小道具倉庫などなど......色あざやかなカラー写真で、関係者以外立ち入り禁止の「夢工場」を記録しました。さらには時代劇に携わる各パートの職人や経営陣へのインタビューを敢行、戦前から現在に至る京都映画界の変遷も検証。ビジュアル満載、資料性抜群、時代劇ファン必見、前代未聞のディープな「撮影所ガイドブック」がここに誕生です!

CONTENTS
松竹撮影所
大映通り商店街
東映京都撮影所
東映太秦映画村
日本のハリウッド・京都

INTERVIEW
<松竹撮影所>
石原興(撮影・監督)
中山真里(装飾)
中路豊隆(録音)
豊田紗智子(美術)
藤原誠(効果)
服部大二(監督)
はのひろし(照明)
大角正(松竹撮影所会長)

<東映京都撮影所/東映太秦映画村>
小嶋雄嗣(東映京都撮影所所長)
兼﨑涼介(監督)
清家一斗(殺陣)
中村彩実(俳優)
古賀博隆(衣裳)
谷慶子(記録)
森洋亮(製作部)
中塚拓也(美術管理)
洲崎哲嘉(東映京都スタジオ)
山口記弘(経営戦略部フェロー)

COMPANY
嵯峨映画/古市晶子、宮西孝明
東和美粧/大村弘二
髙津商会/髙津博行





編集担当より一言

『必殺シリーズ秘史 50年目の告白録』などでおなじみ、高鳥都先生の最新作です。時代劇が生み出される現場、京都の東映・松竹両撮影所に潜入取材を敢行、普段は目にすることのできない光景がたくさん掲載されたビジュアルブックが誕生しました。しかしながらインタビュイーは22名にも登り、巻末には「日本のハリウッド・京都」と題した「撮影スタジオ興亡史」を掲載と、テキストの充実ぶりも高鳥節と言えるでしょう。つまり京都には何度も足を運び、現地取材は今回も(も、が重要!)苛烈を極め、関係者のみなさまの多大なるご協力(と寛大なご対応)により本書は完成しました。感謝! しかし撮影所というのは本当に不思議なところで、飾り方次第ではどんな場所にも早変わりします。これは、普通の人の勤め先とは全然違いますよね。まさに夢工場で、カツドウヤの皆さんはこの「空のスペース」を活用して作品をつくりあげていくわけです。すべてはかりそめで、幻。そして、そこで働く人々のリアル。「撮影所の生活史」とでも呼べるような、類まれな本が出来上がったと感じています。
(編集担当/山口一光)