立東舎 乙女の本棚

きりぎりす

太宰 治(著)/しまざき ジョゼ(著)

定価1,980円 (本体1,800円+税10%)
発売日2025.04.11
品種書籍
仕様B5変形判 / 64ページ
ISBN9784845642496

内容

人気シリーズ「乙女の本棚」第46弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・しまざきジョゼのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

この小さい、幽かな声を一生忘れずに、背骨にしまって生きて行こうと思いました。

売れない画家と結婚した「私」。徐々に夫が有名になるにつれ、彼女はどこか違和感を感じるようになる。

太宰治の名作が、叙情的なイラストを得意とするイラストレーター・しまざきジョゼによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

編集担当より一言

4月の乙女の本棚シリーズの新刊は、イラストレーター・しまざきジョゼさんの登場です! 様々な小説の表紙イラストで活躍され、近年では技法書の大ヒットも記憶に新しいので、そろそろ本シリーズにくるのではと予想していた方も多いのではないでしょうか。取り上げる作品は太宰治の『きりぎりす』という、画家の妻の視点で、どんどん有名になっていく夫への気持ちを吐露するものです。冒頭の「おわかれ致します。あなたは、嘘ばかりついていました。私にも、いけない所が、あるのかも知れません。けれども、私は、私のどこが、いけないのか、わからないの」というところから太宰節全開で、一気に引き込まれますね。このシリーズでも取り上げた『女生徒』や『待つ』と同じく、語り手が女性なので、この2冊と合わせて読むのもおすすめです。イラストはもちろん全点描き下ろし。さまざまな表現方法や構図が楽しめます。