THE LYRICS

ポール・マッカートニー(著)/ポール・マルドゥーン(編)/ザ・ビートルズ・クラブ(監修)

定価16,500円 (本体15,000円+税10%)
発売日2022.06.18
品種書籍
仕様AB判 / フルカラー上製本2巻組 / 912ページ / Volume 1(432P)+Volume 2(480P)
ISBN9784845637577

内容

至高のソングライターが描いた154曲の自画像

本書は、ポール・マッカートニーが自身の人生と芸術を比類なき率直さで語ったものです。取り上げているのは、少年時代の作品から、ビートルズにおける伝説の10 年間、ウイングス、ソロ・アルバム、そして最近に至る作品までを網羅した全154曲。そこには作者自身によって初めて確定された"決定版となる歌詞"はもちろん、歌詞が書かれた状況、歌詞に書かれた人々、歌詞が書かれた背景、歌詞が生まれるきっかけとなった場所、そしてそれらに対して今になって思うことなどが、作品タイトルのアルファベット順に並べられています(その中には本書の制作過程でポールのノートから発見された、1960年代初頭に書かれたと思われるビ ートルズの未発表曲「Tell Me Who He Is」の歌詞も含まれます)。また、彼の個人的なアーカイブからピックアップされた手書き原稿やスコア、イラスト、手紙、写真といった、コアなフ ァンにとってもこれまで目にしてこなかったようなアイテムも多数掲載されており、その意味では、本書は史上最高のソングライターの人生を追ったビジュアル・ブックとも言えるでしょう。
本書によって、ポール・マッカートニーという人物、彼のインスピレーションの源泉、彼の創作過程、そして、それぞれの作品が生まれた瞬間についてを詳しく知ることができます。それはまるで、本書のあらゆるページからポール・マッカートニーの肉声と個性がにじみ出ているかのようです。そして、これほどまでに偉大なミュージシャンを描いた本はかつてありません。

「この本によって、これまで知られていなかった僕の作品や僕の人生についての本当の部分を、みんなに見せることができてうれしい。僕は、僕の作品がどのようにして生まれたかについてできるだけ真摯に語ったつもりだ。それは僕にとってとても意義のあることだったから、他の人にとっても、その内容が意味を持つことを願っているよ」(ポール・マッカートニー)

「ポール・マッカートニーとの5 年間にわたる会話から⽣まれた本書は、限りなく彼の自伝に近い内容となっています。そしてそこで語られた、彼の創造プロセスに対する彼自身の洞察は、ポール・マッカートニーこそ英語における詩の伝統に基づきながらそれを押し広げてい った重要な文学者である、という私の推測を裏付けるものでした」(ポール・マルドゥーン)

「この154曲の歌詞について書かれた作品を読み、マッカートニーの物を⽣み出そうとする意欲だけでなく、想像力の豊かさ、率直な語り口の力強さに感心させられた。マッカートニ ーはこの書籍の中で、ビートルズ時代からずっと高いレベルで曲を書いていたことや、無強勢の歌詞でさえ独自の個性を持っていることを明らかにしている。そこには作者の喜びがにじみ出ており、読んでいて楽しい。また、話のいたるところで、彼がいかに英文学史に精通しているか、ソングライターとしての彼の作品がいかにディケンズやシェイクスピアの作品と共通しているかを、垣間見ることもできるだろう」(『ニューヨーク・タイムズ』紙より)

「『THE LYRICS』の刊行は1つの偉業と言っていい。非常に読みやすく、しかもありふれた内容に満ちた凡百のロック⾳楽書とは一線を画す、熱心なファンでもこれまで出会ったことのないような新鮮な話や意見に満ちあふれている。マッカートニーの写真と⼿書きの歌詞は、その多くが未発表のもので、それだけでも乗車券を⼿に入れる価値がある上に、箱入りの豪華な装丁が、⼿触りの良さと所有する楽しみをも読者にもたらしてくれる。まさしくこの『THE LYRICS』はマッカートニーのベスト作品だ」(『タイムズ』紙より)

『THE LYRICS』Trailer(Rocky Raccoon)を見る
リンクをクリックするとトレーラー映像が再生されます(映像に収録されているのは本書のUK版です。日本仕様とはデザインが異なります)。



掲載曲目リスト(邦題)

Volume 1
A
オール・マイ・ラヴィング|アンド・アイ・ラヴ・ハー|アナザー・デイ|アロウ・スルー・ミー|アヴェレージ・パーソン

B
バック・イン・ザ・U.S.S.R.|バンド・オン・ザ・ラン|バースデイ|ブラックバード

C
セーヌのカフェ・テラス|カリコ・スカイズ|キャント・バイ・ミー・ラヴ|キャリー・ザット・ウエイト|チェック・マイ・マシーン|カム・アンド・ゲット・イット|カミング・アップ|コンフィダンテ|クック・オブ・ザ・ハウス|カントリー・ドリーマー

D
ア・デイ・イン・ザ・ライフ|ディア・フレンド|ディスパイト・リピーティッド・ウォーニングス|ディストラクションズ|ドゥ・イット・ナウ|ドレス・ミー・アップ・アズ・ア・ラバー|ドライブ・マイ・カー

E
出ておいでよ、お嬢さん|エボニー・アンド・アイボリー|エイト・デイズ・ア・ウィーク|エリナー・リグビー|ジ・エンド

F
フィクシング・ア・ホール|フール・オン・ザ・ヒル|フォー・ノー・ワン|フロム・ミー・トゥ・ユー

G
ゲット・バック|ゲッティング・クローサー|ゴースツ・オブ・ザ・パスト・レフト・ビハインド|ガールズ・スクール|アイルランドに平和を|ゴールデン・アース・ガール|ゴールデン・スランバー|グッド・デイ・サンシャイン|グッドバイ|ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ|グレイト・デイ

H
ア・ハード・デイズ・ナイト|愛しのヘレン|ヘルター・スケルター|ハー・マジェスティ|ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア|ヒア・トゥデイ|ヘイ・ジュード|ハイ・ハイ・ハイ|ハニー・パイ|明日への誓い|ハウス・オブ・ワックス

I
アイ・ドント・ノウ|アイ・ロスト・マイ・リトル・ガール|アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア|アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン|抱きしめたい|アイ・ウィル|アイル・フォロー・ザ・サン|アイル・ゲット・ユー|アイム・キャリング|アイム・ダウン|イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー|アイヴ・ガッタ・フィーリング

J
ジェニー・レン|ジェット|ジュニアズ・ファーム|ジャンク

K
ザ・キス・オブ・ヴィーナス

Volume 2
L
レディ・マドンナ|幸せのノック|レット・イット・ビー|レット・ミー・ロール・イット|死ぬのは奴らだ|ロンドン・タウン|ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード|ラヴ・ミー・ドゥ|ラヴリー・リタ

M
磁石屋とチタン男|マーサ・マイ・ディア|マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー|恋することのもどかしさ|ミッシェル|マザー・ネイチャーズ・サン|ミセス・ヴァンデビルト|夢の旅人|マイ・ラヴ|マイ・ヴァレンタイン

N
西暦1985 年|ひとりぼっちのロンリー・ナイト|ザ・ノート・ユー・ネヴァー・ロウト|ナッシング・トゥー・マッチ・ジャスト・アウト・オブ・サイト

O
オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ|オー・ウーマン、オー・ホワイ|オールド・サイアム・サー|オン・マイ・ウェイ・トゥ・ワーク|ワンス・アポン・ア・ロング・アゴー|オンリー・ママ・ノウズ|もう一人の僕

P
ペーパーバック・ライター|ペニー・レイン|ピカソの遺言|パイプス・オブ・ピース|プリーズ・プリーズ・ミー|プリティ・ボーイズ|プリティ・リトル・ヘッド|プット・イット・ゼア

R
ロッキー・ラクーン

S
サン・フェリー・アン|セイ・セイ・セイ|サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド|シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウインドウ|シー・ラヴズ・ユー|シーズ・ア・ウーマン|シーズ・ギヴン・アップ・トーキング|シーズ・リーヴィング・ホーム|心のラヴ・ソング|シンプル・アズ・ザット|シングル・ピジョン|サムデイズ|遥か昔のエジプト精神

T
テディ・ボーイ|テル・ミー・フー・ヒー・イズ|テンポラリー・セクレタリー|今日の誓い|涙の乗車券|トゥ・メニー・ピープル|トゥー・マッチ・レイン|タッグ・オブ・ウォー|トゥ・オヴ・アス

U
アンクル・アルバート/ハルセイ提督

V
ヴィーナス・アンド・マース/ロック・ショー/ヴィーナス・アンド・マース(リプライズ)

W
やさしい気持|ウォーターフォールズ|ウィ・オール・スタンド・トゥゲザー|恋を抱きしめよう|幸せなる結婚|ホエン・アイム・シックスティー・フォー|ホエン・ウインター・カムズ|ホワイ・ドント・ウィ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード?|ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ|ウィメン・アンド・ワイヴズ|ザ・ワールド・トゥナイト|ザ・ワールド・ユア・カミング・イントゥ

Y
イエロー・サブマリン|イエスタデイ|ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー|ユー・テル・ミー|ユア・マザー・シュッド・ノウ

編集担当より一言

このやたらと豪華でものすごく分厚い書籍『THE LYRICS』は、いわばポール・マッカートニーが生涯で初めて書いた自伝のようなもので、そのせいか本人の思い入れも並々ならぬものがあったようです。おかげで、編集上の縛りが山ほどあり、その上、用紙やボックスに貼り付けるクロスにまで本人からあれこれと指示を出される(ちなみにクロスはわざわざ海外から取り寄せたものになっています)という、がんじがらめの状態での作業となり、1年間に及ぶ編集の後半になると、何から何までチェックされる不自由さの中での作業がむしろ楽しくなってしまったくらいです。ただ、苦労の甲斐あって、これまで出版されてきた第三者の手によるポール・マッカートニー評伝本とは異なり、本人の人間性がダイレクトに伝わるものになっているのは間違いありません。おいそれとは手が出せないほど高価な書籍ですが、ファン必携のアイテムとして自信を持ってオススメします。