■布袋寅泰さん、SUGIZOさんより、コメントいただきました!
どんなにいいプレイでも音が良くなければ人には伝わらない。どんなに音が良くてもプレイが悪ければまた人には伝わらない。もちろん、良い音とはプレイヤーがその指と心で探し奏でるものだが、それを忠実に、いや、それ以上に増幅させて空気を震わすのは、ギターからアンプに届くまでの過程(システム)にかかっている。「ギターから直に繋いでアンプで鳴らす」という言い方はいかにも純度の高いリアルな音を想像させるが、実際はそこに行き着くまでの電気信号をよく理解しコントロールすることにより、さらなるピュアなサウンドを手に入れる事が出来るのだ。
僕は長年に渡り自分だけの音にこだわってきたつもりだ。誰の音とも違う、「布袋寅泰」の音。それは歪みすぎず、乾きすぎず、伸びすぎず、短すぎず、甘すぎず、硬すぎず、言葉するのは非常に難しいが、右手でギターをヒットするときの感触をそのままアンプに伝えること。自分以上の音になってはいけない。自分の未熟さ、つたなさ、もどかしさこそがアイデンティティーであり、自分のギターに陶酔しない事が大事だ。僕はシステムに頼っていない。頼ってしまうとギターを弾く意味がない。しかしシステムを信頼している。いい音が出ないのをシステムのせいにしてはプロではない。
僕を実験台にして、より良いシステムを探求してほしい。僕のスタイルは死ぬまで変わらないので、実験台には最適だと思う。
レーサーは一人。そして勝利のゴールは多くの協力者たちと分かち合うためにあると思っている。
――布袋寅泰
良い音と良い楽器を知って、電気の知識を追求する。
それぞれがシステムを作るためには重要な要素だと思う。
――SUGIZO