テクノ/ロジカル/音楽論

シュトックハウゼンから音響派まで

佐々木 敦(著)

定価2,200円 (本体2,000円+税10%)
発売日2005.11.30
品種書籍
仕様四六判 / 224ページ
ISBN9784845612543

内容

オンガクの歴史をスクラッチ&コラージュ! 佐々木敦の最新長文論考

『サウンド&レコーディング・マガジン』に3年にわたって連載された"テクノロジカル・サウンドスケープ"が、ついに単行本化!佐々木敦氏の旧著『テクノイズ・マテリアリズム』と対を成す本書では、電子音楽の黎明期(1950年代)と現在の音響派/グリッチ系音楽の見えない水脈を巡り、刺激的な論考が繰り広げられています。また、関連ディスク・ガイドも収録。現在におけるアクチュアルな表現を、多角的にとらえる助けとしています。

【CONTENTS】
序章 「非=クロノロジー」としての「歴史」
第一章 「電子音楽」と「電子音響」
第二章 「音楽」vs「テクノロジー」
第三章  クセナキスの教え
第四章 「ノイズ」から「グリッチ」へ
第五章 イノヴェーション/インヴェンション
「反復」と「切断」 あとがきにかえて
関連ディスク・レビュー(56枚)

編集担当より一言

難しいことを簡単に書く人、反対に簡単なことを難しく書く人……。さまざまな評論のスタイルがありますが、佐々木敦氏はそのスタイルもさまざまなら、取り上げる題材も多岐にわたっています。J-POPのレビュー、文芸誌の時評、古谷実を始めとするコミック作家論、そしてもちろんグリッチや音響派などのエッジの立った表現の紹介まで、硬軟取り混ぜた筆法で佐々木氏が多くの雑誌媒体に登場しているのは、よく知られたところでしょう。そんな氏が、ある種SFやミステリのような文体で、オンガクの歴史を考察したのが本書です。犯人探しかパラレル・ワールドの記述のように、スリリングに展開する論考は、本書に登場する音楽家を全く知らないでもきっと楽しめるはず。SFやミステリだって、読む前から登場人物のことが分かっているケースはまれですからね。誰も知らないような音楽家たちと、それにまつわる壮大な歴史をぜひぜひ楽しんでください。(担当:そば粉)