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2017.12.13

Hikaru ARATA[WONK]Since 1992/U25-Drummers Vol.2|リズム&ドラム・マガジン2018年月1号より

Programmed by Rhythm & Drums Magazine

リズム&ドラム・マガジン2018年1月号では、U-25世代のドラマー4名をフィーチャーした特別企画を敢行。今回は、ヒップホップやジャズ、ソウルなどのジャンルをクロスオーヴァーに行き来きし、まさに"エクスペリメンタル"な音楽に取り組む4人組WONKのドラマー兼リーダーを担うHikaru ARATAを紹介する。Pxrxdigm.名義でトラック・メイカーとしても活動し、生ドラムとビート・プログラミングを巧みに織り交ぜたアプローチで、その独創的なアイディアを具現化。ここでは、今後、多くのミュージシャンを巻き込みながら、新たなムーヴメントを巻き起こすであろう彼の境地に迫る。

好きだったヒップホップと勉強していたジャズの中間地点

─ARATAさんは前回のインタビューで、WONKを結成した背景に「Jディラ系譜のビート・ミュージックをバンドで表現したい」とおっしゃっていましたが、そういう想いに至った経緯をあらためてお聞きしたいです。

ARATA クーリオというラッパーをきっかけに、小3の頃からヒップホップを聴き始めて、当時はDMXだったり、わりとギャングスタっぽいヒップホップにハマっていました。ただ小6くらいから、ドラムを勉強するためにジャズを頻繁に聴くようになって、でもヒップホップも好んで聴く日々が何年か続いていたんですけど、中3の頃にJディラと出会い、そのとき僕の中でまとまったというか。彼はそこまでジャズのサンプリングはしませんが、ジョー・パスのネタを使っていたりするから、好きだったヒップホップと勉強していたジャズの中間地点にJディラがいたんです。それからもずっと聴き続けて、自分もバンドを組むんだったら、彼みたいなビート・ミュージックをやりたいと思って。でも小中高は部活が忙しくて、なかなかバンドができず......。本当に自分のやりたい音楽をできるようになったのは大学に入ってからで、トラック・メイクを始めたのもその頃です。

─現在もトラック・メイカーとしての活動を続けられていますが、やはりそうすると楽曲の制作方法も多岐に渡るのでしょうか?

ARATA 曲ごとに変わりますね。僕がサンプリングした素材から基盤となるビートを組んで、そこへローズ(ピアノ)を重ねて作ることもありますけど、『Castor』(17年9月発売)に収録された「Gather Round」なんかは、変な言い方ですけど超テキトーに作った曲です(笑)。まずKan(INOUE/b)さんにシンセを適当に弾いてもらって、リズムだけはベースっぽく、でも音は適当に作ってもらい、その限られたコードの上にキーボードの(Ayatake)EZAKIが音をかぶせるっていう手法を用いました。もちろん、みんなでジャムって作る曲もありますし、毎回新しい方法を探りながら制作している感じですね。セッションだけで作るとなると、どうしても手癖が出ちゃうから。

─打ち込みの楽曲をライヴで演奏するときは、生のバンド感というか、"他のパートとの絡み"みたいなものは意識するんですか?

ARATA まったくないですね。『Castor』に収録されている「Promise」とか、あえてバンドっぽく振り切った曲もありますけど、基本はサウンド含めて、なるべくビート・ミュージックに寄せたいと思っています。ロック・バンドとかの場合は、息を合わせることも重要だと思いますが、僕らはベースとドラムがズレててなんぼというか、いかにズレるのかを意識します。ズレるというより、"ヨレる"って言うんですかね。いわゆる黒人がノッてそうなヒップホップのノリ......

(続きはリズム&ドラム・マガジン2018年1月号にて!)


リズム&ドラム・マガジン 2018年1月号

品種雑誌
仕様A4変形判 / 164ページ
発売日2017.11.25