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2017.11.01

リズム&ドラム・マガジン

【Interview】ルーク・ホランド|リズム&ドラム・マガジン2017年12月号より

Interview & Text:Rhythm & Drums Magazine Translation & Interpretation:Taka Matsumoto Photo:Tetsuro Sato

卓越したテクニックとセンス溢れるアプローチで、王道のプログレ・メタルやパンクを筆頭に、ロック・ポップ、さらにはEDMまで幅広いジャンルをカヴァーする凄腕ドラマー、ルーク・ホランド。今年初めには、弱冠24歳にしてマイネル社より自身のシグネチャー・シンバルを発表するなど、プレイ・スタイル/サウンドの両面で、 多くのアーティストに影響を与える若きドラム・ヒーローだ! そんな彼が、今年7月にギタリストのジェイソン・リチャードソンと来日。この好機に、本誌初となる対面インタビューが実現。幼少期の話をはじめ、YouTubeへドラム動画をアップし始めたきっかけなど、自身のルーツをふんだんに語ってくれた。

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1年半の間にスネアという1つの楽器を1,000時間以上は練習した

─そもそもあなたがドラムを始めたきっかけは何だったんですか?

LUKE もともとは父親もドラマーだから、それで俺も11歳の頃からやり始めたんだ。でも俺が始める1年前に、父親はドラムを辞めてしまってさ。だから変な感じに聞こえるかもしれないけど、俺が生まれ持った才能っていうのは、そのとき父親から受け継いだんだと思う。それから、14歳の頃にドラム・ライン(マーチング・バンド)を始めて、トラディショナル・グリップでスネア・ドラムだけを1年半ほど叩いていた。さっきも言ったダイナミクスとルーディメンツは、そこで身につけたよ。それから普通のセットに戻って演奏してみると、自分のアプローチが完全に変わっていたんだ。そういう意味で、俺がドラムを始めた本当のスタートは、マーチング・バンドに入ってからだと言えるね。

─マーチングをやっていたときは、ドラム・セットを叩いていなかったんですか?

LUKE たまに叩いたりすることはあったけど、ほとんどなかったよ。というのも、1回のセメスター(年間2学期制のうちの1学期)で、350時間は練習しなければならなかったからね。だから1年半の間に、スネアという1つの楽器を1,000時間以上は練習したことになるんだけど、そこで多くのことを経験し、たくさんの知識を蓄えたんだ。

─当時はどういった音楽を聴き、どんなドラマーから影響を受けていましたか?

LUKE ドラムを始めた頃に好きだったのは、スリップノット、アンダーオース、システム・オブ・ア・ダウン、アズ・アイ・レイ・ダイングの4バンド。俺は誰かにドラムの演奏を教わったことはないけど、1年くらい草刈りのアルバイトをして、11歳のときに初めてドラム・セットを買ったんだ。350ドルの安物だったけどね(笑)。それからドラム・ラインを始める前の3年間は、家のガレージで汗だくになりながら、ひたすら当時好きだったその4バンドの曲を好きなように叩いていたよ。今影響を受けているドラマーは完全に変わったけど、スリップノットのジョーイ・ジョーディソン、アンダーオースのアーロン・ギレスピー、システム・オブ・ア・ダウンのジョン・ドルマヤン、アズ・アイ・レイ・ダイングのジョーダン・マンチーノ。始めた頃はその4人が俺のヒーローだった。少し加えるとすれば、その時々で自分よりうまいと思うドラマーの曲を聴いて、何をどういうふうにやっているのか研究していたよ。自分で言うのも変だけど、俺の脳はスポンジのように何でも吸収することができるんだ。さっき挙げた4人以外には、オーガスト・バーンズ・レッドのマット・グレイナーやアニマルズ・アズ・リーダーズのマット・ガーツカって感じで、どんどん複雑なものに挑戦してきたつもりだよ。彼らの曲をプレイし、彼らの音楽を学ぶことで、彼らのテクニックを身につけたんだ。ドラマーは人の音楽を学ぶことで、うまくなれると思っているからね。

─YouTubeをきっかけにあなたのことを知った人も多いと思いますが、YouTubeでプロモーションしようと思った理由は?

LUKE YouTubeを始めたのは、ちょっと恥ずかしい理由があるんだ(笑)。10代の頃、俺はOceans Will Partっていうバンドをやっていたんだけど、ある日ヴォーカルから「YouTubeにドラム・カヴァーをアップして、バンドのプロモーションをやるべきだ」って言われてね。最初は「そんなのやりたくない」と言っていたんだけど、誰かがテキサス・イン・ジュライのドラム・カヴァーをしている動画を見つけたんだ。(テキサス・イン・ジュライの)アダム・グレイは素晴らしいドラマーだけど、そのカヴァー動画はまったく大したことなくて......。だから、ただそのドラマーへ送るだけのために、俺は自分のカヴァー動画を撮ったんだよ。「俺の方がうまいだろ?」って教えるためにね(笑)。今考えれば、本当に馬鹿げたことだと思うけど、そのとき俺はまだ16歳だったから。だから別に50viewだろうが何だろうが、どうでもよかったんだ。でも気づいたら何千回も再生され始めたから、"何が起こってるんだ!?"って驚いたよ。もしYouTubeが存在しなかったら、俺は今もまだ学生をやっていると思う(笑)。冗談抜きで、ドラムはただの趣味になっていたんじゃないかな。ありがとう、YouTube(笑)。感謝しなくちゃね。

Profile●Luke Holland:1993年生まれ。アメリカ・アリゾナ州出身。10代の頃からドラムのカヴァー動画をYouTubeへ投稿し、現在のチャンネル登録者数は約38万人を誇る。 2012年にメタルコア・バンド、ザ・ワード・アライブ へ加入するも2016年末に脱退。現在はギタリストのジェイソン・リチャードソンやテイラー・ラーソンをはじめ、数々のアーティストと活動を共にしている。

(続きはリズム&ドラム・マガジン2017年12月号にて!)


リズム&ドラム・マガジン 2017年12月号

1,350(本体1,250円+税)

品種雑誌
仕様A4変形判 / 168ページ / DVD付き
発売日2017.10.25

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