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2017.08.02

スティーヴ・ガッド×河村"カースケ"智康 日本の匠が世界の"神"に迫る!!|リズム&ドラム・マガジン2017年9月号より

Interview & Text by Rhythm & Drums Magazine Interpretation & Translation by Akira Sakamoto Photo by Taichi Nishimaki Special Thanks by Blue Note Tokyo

 70年代から現在に至るまで、常に世界のトップに君臨し続けるドラムの神様=スティーヴ・ガッド。自身のバンドを率いてブルーノート東京で行われた、昨年12月のパフォーマンスも記憶に新しい彼が、去る2017年6月に再び来日。盟友であるジョン・トロペイ、そして女流ピアニスト、桑原あいの公演と立て続けに参加。約2週間に渡って日本に滞在し、その円熟を増したサウンド&グルーヴを惜しみなく披露してくれた。 この絶好のタイミングで、ガッドのフォロワーである日本のファースト・コール=河村"カースケ"智康との日米トップ・ドラマー対談が実現! 息子がプロ・ドラマーという共通点を持つ2人のトーク・セッションは見事にグルーヴ! 日本の匠が世界の"神"に迫る!!

フィジカルなことも大切だけれどメンタルも同じくらい大切(カースケ)

カースケ 今回、僕があなたに聞きたかったのは、72歳の今まで常に第一線で活動されてきた、その要因というか、モチベーションについてなんです。何があなたの原動力になっているのでしょうか?

ガッド 要因は......運だね(笑)。

カースケ なるほど。僕もこの歳になって、やっぱりある程度の衰えを感じたり、モチベーションのキープの仕方とか、昔よりも難しくなったりしているんですが、そう感じることはありましたか?

ガッド 幸いなことに僕はいろいろな音楽をたくさん演奏する機会に恵まれているし、一緒に演奏しているミュージシャンは自分が大好きで尊敬している人達で、彼らが僕から音楽を引き出してくれるんだ。ジェームス・テイラーの曲は、聴けば自然とインスピレーションが湧く。音楽が自分を演奏してくれるわけさ。それがモチベーションをキープする秘訣なんだと思うね。

カースケ それはほんと、そう思いますね。

ガッド 僕にとって音楽は、もう労働っていう感じじゃないよね。あの水準の人達ともなれば、楽に演奏させてくれるから。

カースケ (深く頷きながら)わかるなぁ。フィジカルなことも大切だけれど、メンタルな部分も同じくらい大切ですよね。

ガッド そうだね、両方とも同じくらい大事だと思う。僕はジェームスと演奏する一方で、エリック・クラプトンとも一緒にやっている。ジェームスの音楽は音量が小さいけれど、エリックの音楽は音量が大きくて、そこで演奏するにはメンタルだけなく、フィジカルな部分も求められる。ドラムの場合は特にそう。

カースケ 身体の調子はいかがですか?

ガッド 調子はすごく良いよ。もちろん、ランニングやジョギングなどの運動もしているし、健康に良いものを選んで食べるようにはしているけれどね。そうやって身体に気を遣っていると、メンタル面にも良い効果があると思うんだ。

カースケ しっかり体調管理をされているんですね。僕も身体のあちこちに痛いところが出てきたので、最近は日々の体調管理には気をつけるようになりました。

ガッド 続けていくためには大切なことだよ。僕も背中が痛かったりするからね。歳を取れば、いろんなところが痛むのは当たり前だよ。でも、だからといってそれが演奏活動を阻むものになってはいけない。身体は常に動かし続けないとね。歳を取ってくると、いったん動かすのを止めると、二度と動かなくなっちゃうから。

カースケ 僕は自分の息子がプロ・ドラマーとして活動しているということも、モチベーションになっていますが、あなたの子供もドラマーということで、いかがでしょうか?

ガッド 君の気持ちはよくわかるよ。

カースケ 僕の中には、息子には絶対に負けたくないという気持ちがあるんです。

ガッド そうそう(笑)。良い刺激になるよね。

カースケ 一番の刺激ですね。

ガッド 子供達と一緒の時間を過ごすだけでも刺激になるよね。

カースケ 同じ職業ということで、自然と会話も増えますし。

ガッド そう! それが素晴らしいよね。

(続きはリズム&ドラム・マガジン2017年9月号にて!)


品種雑誌
仕様B5変形判 / 156ページ / DVD付き
発売日2017.07.25