MAGAZINES

サウンド&レコーディング・マガジン 2011年6月号

定価1,153円 (本体1,048円+税10%)
発売日2011.05.14
品種雑誌
仕様A4変形判 / 数未定CD-ROM付き

この商品は現在、在庫切れとなっております。

内容

TOWA TEI 「ハレの日にしか創らない。」

■巻頭インタビュー
テイ・トウワ
「ハレの日にしか創らない。」がテーマの新作『SUNNY』
カラフル&キャッチーを生み出す独自の作曲法に迫る!
ニューウェーブやダンス・ミュージックを基盤としつつ、どのカテゴリーにも収まらない柔らかな電子音楽を奏でてきたマエストロ=テイ・トウワ。2年ぶり6作目となるオリジナル・アルバム『SUNNY』は、『FLASH』『BIG FUN』に続く3部作の完結編。「ハレの日にしか創らない。」というコンセプトの下、これまで以上にカラフルでキャッチーな楽曲が収められた快作となっている。今回も軽井沢のVUスタジオに本人を訪ね、細野晴臣、高橋幸宏、砂原良徳、小山田圭吾ら豪華ゲスト陣との共同作業や魅力的なメロディを生み出す独自の作曲法/シンセの音作り、さらには昨年末にローンチされたWeb上のセレクト・ショップMACHまで、余すところなく聞いている。

■CD-ROM連動特集
時代を変えた全20ジャンルを網羅!
DAWで再現するドラム・サウンド50年史
1960年代のビートルズから2000年代のレディー・ガガまで、その時代時代を象徴する音楽が常に存在してきた。そこでの主役はやはり歌&メロディだが、“時代の音”を決める重要なパートがほかにもある。ドラムだ。この50年間、ドラムはキック、スネア、ハイハットという3点セットを基本にしながらも、音色/パターン/テンポの違いによって無数のバリエーションを作り上げてきた。まさにドラムこそが、時代の顔と言っても過言ではないほどに……。そこで本特集では、1960年代から現在までの50年間の音楽を“ドラム・サウンド”という視点から俯瞰し、ヒット・チャートをにぎわせた20ジャンルに区分。各ジャンルにおけるドラム・サウンドの特徴をディープに分析し、現在のDAW環境で再現するためのノウハウをまとめてみた。さらに付属CD-ROMには、ドラム分析を担当したクリエイターたちによるオーディオ・サンプル素材も収録!

≪分析ジャンル≫
ビートルズ/MOTOWNソウル/ハード・ロック黎明期/ルーツ・レゲエ/ファンク/ディスコ/初期パンク/ニューウェーブ/AOR/ユーロビート/80'sポップス/ゲート・リバーブ!/90'sヒップホップ/R&B/オルタナティブ・ロック/UKテクノ/インダストリアル/エレクトロニカ/ハイファイ・サンプル系/チキチキ系ビート/エレクトロ・リバイバル

■Cross Talk 高野寛×関口正樹
~コンパクト&小音量!宅録における“マイクロ・モニター”の可能性
さまざまな機材がDAWソフトの中でバーチャル化し、プロでさえも自宅でミックス・ダウンまで行うことが増えている現在。所有するハードウェアを最小限に収めたいというクリエイターも少なくない。そんな中、にわかに注目を集めているのは小口径のフルレンジ・スピーカーだ。これらはApple iPodをはじめとするポータブル・オーディオやパソコンでの音楽再生用として普及し始めたが、その中にはモニターとして求められる性能を備えたモデルもあり、コンパクトなスピーカーを使ってモニタリングしているというクリエイターやエンジニアも増えてきた。また、このサイズのスピーカーで小音量モニタリングすることで、ルーム・アコースティックに起因するさまざまな問題を回避できるというメリットも注目されている。今回は既にこうしたスピーカーを使っているアーティスト高野寛と、エンジニアの関口正樹氏にご登場いただき、小口径フルレンジの“マイクロ・モニター”の可能性を探っていくことにしよう。

≪登場機種≫
◎BOSE Computer MusicMonitor
◎ECLIPSE TD307PAII
◎TASCAM VL-M3
◎TIMEDOMAIN Timedomain Mini

■プロデュースの技法
ハル・ウィルナー
~マリアンヌ・フェイスフル『ホーシズ・アンド・ハイ・ヒールズ』
1967年、後に恋人となるミック・ジャガーとキース・リチャーズ作曲による『涙あふれて』でデビューしたマリアンヌ・フェイスフル。天性の無垢なマスクと甘い歌声は当時のアイドル歌手の中でも際立った存在感を放ち、ジャン=リュック・ゴダールなどの大物たちに寵愛された……そんな彼女が、さまざまなスキャンダルを経て、現在では“ニコチンまみれのナイト・クラブ・シンガー”とまで評されるボーカリストと変ぼうし、“すご味”すら感じさせる世界観を提示している。そしてこのたび、1987年より仕事を共にするプロデューサーのハル・ウィルナーとのタッグによって、オリジナル5曲とカバー8曲を収録した『ホーシズ・アンド・ハイ・ヒールズ』を発表した。オリジナリティあふれるボーカルはもちろん、ルー・リード、ドクター・ジョンらゲストの名演が堪能できる、聴き応えのある本作について、近年のフェイスフルの音楽に大きく関与するウィルナーに話を聞いた。また、クルト・ワイルやチャーリー・ミンガス、ディズニー音楽などのコンピレーション・アルバムの傑作を数多く残し、”トリビュート・アルバム”の基礎を作り上げたとも言われるハル・ウィルナーの略歴についても触れていこう。

■ミックス解剖学
ザ・ストロークス『アンダー・カヴァー・オブ・ザ・ダークネス』
by ガス・オバーグ
海外のトップ・エンジニアに自身の手掛けたヒット曲のミックス手法を直接解説してもらう本連載。今回登場していただくのは、グラミー賞作品なども手掛けるスウェーデン出身のプロデューサー/エンジニア、ガス・オバーグ。12歳のころに早くも4trレコーダーなどを用いてエンジニアリングに没頭し始めたという彼は、1990年代からアメリカを拠点にエンジニアとしての活動を拡大し始めた。そんな彼の音作りは極めてストレート。空間系エフェクトはほぼ用いず、リバーブ代わりに部屋鳴りを多用することからも、録り音と最小限かつ的確なミックス手法で勝負するタイプと思われる。今春に発売されたザ・ストロークスの4thアルバムではプロデュースのほか、シングル曲「アンダー・カヴァー・オブ・ザ・ダークネス」などのミックスも担当。今回はその技に迫っていく。

■短期集中連載
大滝詠一
『A LONG VACATION』30周年リマスター盤を語るvol.3
大滝詠一の『A LONG VACATION』(以下『ロンバケ』)が今年3月21日に30周年を迎え、新装リマスター&ボーナス曲付きでリニューアル発売となった。その記念に短期集中連載と題し、これまで多くを語られることが無かったロンバケの制作話を中心にお届けしている。最終回は前号でお伝えした「君は天然色」(以下「君天」)を除いた9曲についてのセッションの様子を大滝に振り返っていただこうという趣向。しかしながらそのあらすじを紹介すると、スタジオでのちょっとしたこぼれ話や音の1つ1つに隠されたメッセージ、大滝流ボーカル&アコギ録音講義、ひと味違うナイアガラ転調マジック講座など多岐にわたるものだから大滝ファンは当然ながら、音楽制作に携わる人たちにも大いにヒントとなるだろう。

■レコーディング・レポート
PJハーヴェイ×フラッド
デビュー以来、刺激的なメッセージを放ち、また毎回異なるサウンドを狙った作品を生み出し続けるPJハーヴェイ。彼女の8thアルバム『レット・イングランド・シェイク』は、自身の生まれ育ったイングランドに対する辛らつな批判に加え、その独特の音像が強力なインパクトを放つ。さまざまな楽器が混然一体となり、漠然とした音の固まりを形成しながら、どこか端正な仕上がりを見せる。プロデュースとエンジニアリングを務めたのは、U2やデペシュ・モード、ナイン・インチ・ネイルズ、スマッシング・パンプキンズらとの仕事で知られ、またハーヴェイの作品も数多く手掛けてきたフラッドだ。同様に長年のコラボレイターであるジョン・パリッシュらとともに臨んだレコーディングは、ハーヴェイの故郷であるイギリス南西部、ドーセットの教会で行われたという。フラッドの証言を元に、そんな教会でのセッションを見ていきたい。

■映画『アトムの足音が聞こえる』に見る音響デザイナー 大野松雄という存在
音響効果という職業をご存じだろうか? 映像作品や舞台芸術に効果音やBGMを付け、雰囲気やダイナミズムを演出する仕事のことだ。そんな音響効果をアートと呼べるほどの領域にまで昇華させた人物がいる。1963年に放映開始されたテレビ・アニメ『鉄腕アトム』の音響効果を手掛けた大野松雄氏だ。5月21日(土)から全国で順次公開となるドキュメンタリー映画『アトムの足音が聞こえる』では、関係者たちのコメントや現役で活動を続ける大野氏の姿から、自らを“音響デザイナー”と称した彼の生き様を見ることができる。この映画の監督、冨永昌敬氏と音響効果を担当したアーティスト/エンジニアのパードン木村氏から、その人物像や映画の制作背景について興味深い話を聞かせてもらった。

■US Beat Makers Lab.
イルマインド

■people
◎mito
◎dip in the pool
◎cyclo.

■report
◎ソニー・ミュージックパブリッシングMusic Creator Audition
◎ARTURIA Analog Experience The Laboratory 49
◎My Favorite UAD-2 Plug-Ins
◎コンサート見聞録:SKULLSHIT 15th ANNIVERSARY THE LIVE 2011@さいたまスーパーアリーナ
◎ライブ・スペース・レポート:ReG

■new products
◎ROLAND M-480
◎ZOOM R8
◎M-AUDIO Venom
◎NOVATION UltraNova
◎ELEKTRON Octatrack
◎UNIVERSAL AUDIO UAD-2 Satellite Duo
◎SOFTUBE TSAR-1
◎WAVES Aphex Vintage Aural Exciter
◎DPA 4006A/4011A/4015C
◎SENNHEISER MK 4
◎EQUATION AUDIO F.20
◎GRACE DESIGN M903
◎TASCAM TA-1VP
◎PIONEER DDJ-S1
◎NEUMANN KH120A

■LIBRARY
◎LOOPMASTERS DJ MIXTOOLS 15-PROGRESSIVE HOUSE&TECH
◎SAMPLE MAGIC SM19 Organic house

■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 6
◎ABLETON Live 8
◎AVID Pro Tools 9
◎CAKEWALK Sonar X1

■seminars
◎入門!デトロイト・テクノ塾/Q'HEY
◎ヒップホップ ビート・メイク道場/SUI
◎サンレコ打ち込み手帖/木本ヤスオ
◎カンガルー・ポーの『マイク1年生』/中村公輔
◎エフェクターの基礎知識/渡辺正人
◎Q&A

■column
◎Independent Cities
◎Max for Liveで作る自分専用デバイス
◎THE CHOICE IS YOURS/原雅明
◎素晴らしきビンテージの世界/三好敏彦
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ/戸田誠司
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎私の手放せない一品~近藤祥昭のSONY ECM-54

■sound&recording review
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