MAGAZINES

サウンド&レコーディング・マガジン 2010年10月号

定価1,026円 (本体933円+税10%)
発売日2010.09.15
品種雑誌
仕様A4変形判 / 256ページ

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内容

ザ・ブリリアントグリーン  オールドNEVE卓、STUDERテレコ、プレート・リバーブ! 楽器と機材にこだわり抜いたニュー・アルバムを追う

■巻頭インタビュー
ザ・ブリリアント・グリーン
~ブリグリ8年ぶりのオリジナル・アルバムは“テープ録音”にこだわった純度の高いロック作
ボーカルの川瀬智子と楽器全般を担当する奥田俊作から成るthe brilliant green(ブリグリ)が、8年ぶりとなるオリジナル・アルバム『BLACKOUT』をリリースした。“エディット感”“分離感”“デジタル処理”といった現代の流れから明らかに逆行するように、乾いたひずみギターやゴツゴツしたドラムが中域の塊となってスピーカーを揺らす純度100%のロック作品だ。ここでは、作曲/演奏/録音/ミックスと制作工程のほとんどを行った奥田のプライベート・スタジオ=MALIBU STUDIOを訪れインタビューを敢行。彼の機材を見れば、このアナログ感あふれるサウンドの秘密が分かるはずだ。

◎奥田俊作ロング・インタビュー
「今回は、音を整理せずにボコボコした作品にしたかった」と語る奥田。曲作りからマスタリングまで制作のポリシーについて聞く。

◎MALIBU STUDIO撮り下ろし
NEVEコンソール、ビンテージ・アウトボード、アナログ・テレコなど“プライベート”の域を越えた機材群を多数の写真でご堪能あれ。

■特集
何も知らなくても大丈夫!
ジャンル別ビート・メイキングの方法
かっこいいビートを作りたい! でも何からやればよいか分からない……と悩んでいる人もいるでしょう。本特集は、そんな悩めるビート・メイカー予備軍に贈る打ち込み参考書です。5つのジャンルのダンス・ミュージックをピックアップして、それぞれプロの先生たちに打ち込みのポイントやコツを指南いただきました。ビート・メイキング初心者の方はもちろん、制作に行き詰まっている方もぜひ参考にしてみてください。

≪PART 1~まずは知っておきたいこと~≫
◎ビートの基礎の基礎
◎小節や拍について学ぶ
◎ビート・メイキングに必要なツール
◎ビート・パターン表で簡単打ち込み

≪PART 2~ジャンル別ビート・メイキング~≫
◎ハウス by DJ MOCHIZUKI
◎エレクトロ/テクノ by Q'HEY
◎ヒップホップ by G.M-KAZ
◎ドラムンベース by MAKOTO
◎ダブステップ by Quarta330

■Cross Talk 細野晴臣×原口宏
~最新型リボン・マイクはビンテージを超えるか?
1920年代から現在に至るまで愛され続けるビンテージ・リボン・マイクだが、実際に使おうとするとノイズが多かったり、吹かれや湿気に弱いという特性上、使いづらいのは知られるところ。しかしひとたびその繊細で温かく、大きな存在感を放つサウンドを耳にすれば、歴代のエンジニアやミュージシャンをとりこにしてきた理由が分かるものだ。そんな中、今年AUDIO-TECHNICAから、独自のリボン・ユニットを搭載することで高出力、_S/N、_SPL を実現しながら伝統的なリボン・マイクのサウンドを継承するというAT4080とAT4081の2機種が登場。これらはビンテージの名機の代わりになり得るものなのだろうか? 今回のCross Talkは、 細野晴臣とエンジニアの原口宏というリボン・マイク・サウンドに魅せられた2人を迎え、T4080とAT4081をビンテージ・リボン・マイクとともにテスト。リボン・マイクの知られざる魅力が分かる結果となった。

≪製品ラインナップ≫
◎AUDIO-TECHNICA AT4080
◎AUDIO-TECHNICA AT4081
◎RCA 44BX
◎COLES 4038

■特別対談:中田ヤスタカ+パッション・ピット
サウンド・メイキングの哲学を明かし合う
日米トップ・クリエイターによる対談が実現!
昨年、米マサチューセツ州ケンブリッジ出身のエレクトロ・インディー・バンド、パッション・ピットがデビュー・アルバム『!マナー』をリリースした。エレクトロとサイケ感が絶妙に絡み合うキラー・チューン「The Reeling」をはじめ、コアな音楽ファンを中心に絶賛された作品だ。しかしもう1つ話題となったのが、同アルバムの日本盤にあの中田ヤスタカによる「The Reeling」リミックスが収録されたこと。実はパッション・ピットのフロントマン=マイケル・アンジェラコスが大のcapsule/Perfume ファンということで、彼らの来日タイミングに合わせ、中田ヤスタカとマイケルの対談をセッティング。しかし最初は対談というスタイルだったが、次第に中田のサウンド・メイキングについてマイケルから怒濤の質問が始まった……。

■インタビュー:オヴァル
1990年代に、故意に傷を付けたCDをスキップ再生させるというエポック・メイキングな手法を用いて独創的な電子音楽を生み出し、以降のテクノ/エレクトロニック・ミュージック・シーンに多大な影響を与えたベルリン在住のマーカス・ポップによるプロジェクト=オヴァル。2000年代初頭に突如シーンから姿を消した彼が、オヴァル名義では9年ぶりとなる新作『o』をリリースした。従来の“オヴァル的”なサウンドをためらうことなく捨て去り、ポップ本人によるギターやドラムの演奏を中心に据えた同作。音の表情は“新生”を強く感じさせるが、ミニマリスティックな構成や屹立(きつりつ)としたたたずまいは、紛れもなくオヴァルの息遣いを感じさせるものだ。今回のインタビューでは、新作に至る精神面の葛藤(かっとう)を中心に、新しい Ovalprocess=OvalDNAも紹介。ディスコグラフィを交えつつ、ユニークな音楽観に迫る。

■SPECIAL REPORT
中谷芙二子+高谷史郎“CLOUD FOREST”
霧の彫刻家として知られる中谷芙二子、ダムタイプのビジュアルとディレクションを務める高谷史郎……この2人のアーティストによる新作インスタレーション “CLOUD FOREST”が、山口情報芸術センター[YCAM]にて展示中である。“雲霧林”を意味するそのタイトルのように、YCAMの2つの中庭には霧が出現。その中庭に挟まれるホワイエには9本の四角柱がグリッド状に配置され、360度自在に回転しながら、装填された超指向性スピーカーでもって音による霧を作り出す。さらに、建物の外に広がる中央公園でも芝を覆い尽くすような霧が発生しては風に流されていく。まるでYCAMの建物そのものに霧がインストールされ、音や光というさまざまな波動によって空間が変貌していくような作品である。“大阪万博40周年”“デヴィッド・チュードア”をキーワードに構想されたというこれらの作品について、アーティストやスタッフのコメントを交えて紹介していく。

■CLASSIC TRACKS
クロスビー、スティス&ヤング「組曲:青い眼のジュディ」

■US Beat Makers Lab.
ケニー・ドープ

■people
◎石野卓球
◎くるり
◎ターン・オン・ザ・サンライト
◎クリストファー・ウィリッツ
◎フィリップ・セルウェイ

■report
◎Premium Studio Live Vol. 1~大友良英+高田漣
◎製品開発ストーリー:SE ELECTRONICSマイクロフォン
◎エンジニアがミックスで使うUNIVERSAL AUDIO UAD-2
◎アコースティックエンジニアリングが提案するコンパクト・スタジオの姿
◎ライブ・スペース訪問:福岡ROOMS

■new products
◎PROPELLERHEAD Reason 5&Record 1.5
◎MFB Nanozwerg
◎SE ELECTRONICS Gemini 5
◎TANNOY Reveal 501A
◎MOTU Microbook
◎CME UF80 Classic
◎SPL DrumXchanger
◎ZOOM H1

■LIBRARY
◎SAMPLE MAGIC SM17 SOUNDTRACK&CHILL
◎MUTEKKI MINIMAL TECHNO REVOLUTION VOL.1

■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 5
◎ABLETON Live 8
◎DIGIDESIGN Pro Tools 8
◎CAKEWALK Sonar 8.5
◎IMAGE-LINE FL Studio 9

■seminars
◎シューゲイザー・サウンド入門/NARASAKI
◎作曲に悩む人のためのプログラミング講座~エレクトロ編/Watusi
◎波形編集でトラックを作ろう/飛澤正人
◎ミックス・ダウン研究所/山内“Dr.”隆義
◎シンセで作るオレ流サウンド/H2
◎現代のPAシステム/志村明
◎Q&A

■column
◎Independent Cities
◎Max for Liveで作る自分専用デバイス
◎THE CHOICE IS YOURS/原雅明
◎素晴らしきエンジニア・オーディオの世界/三好敏彦
◎no Pain, no Gain/瀬川英史
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ/戸田誠司
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断 ◎私の手放せない一品~滝瀬真代のNEVE 33609

■sound&recording review
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