ポジションを正確に覚えて押弦ミスを防ぐべし！

このメイン・フレーズは、Bナチュラル・マイナー・スケールを使ったエコノミー・ピッキングのエクササイズとなる。16分音符と6連符が混在しているので、事前にスケール・ポジションを確認して、左手の押弦ミスがないように心掛けることが大切だ。ポジションは、1本弦につき3音ずつ配置していく形になるので、3音を1セットにして覚えていくとよい（図1）。7弦12フレット（B音＝トニック）からスタートする前半のブロックと、7弦8フレット（G音＝6th音）からスタートする後半のブロックに分けて練習すると、よりスムーズにポジションが頭に入るだろう。

複数のスケールの融合が弾きやすさを生み出す！

メイン・フレーズ4小節目は“運指が楽”で、“カッコ良く”かつ“無駄の少ないピッキング”という三拍子が揃った“高速ポジション”の典型例だ（図2）。このポジションの特徴は、Bナチュラル・マイナーをベースに、ナチュラル・マイナーの7th音（A音：3弦14フレット）とハーモニック・マイナーの7th音（A音：2弦11フレット）が混在している点だ。これにより各弦に3音ずつ配置できるので、エコノミー・ピッキングを使いながら弦移動していけるのだ。また、7th音が2音続くので、一瞬クロマティック風に聴こえ、スリリングな雰囲気【註】を醸し出せるのも面白い。

【スリリングな雰囲気】
スリリングな演奏で、聴き手の心をドキドキさせる超絶ギタリスト。彼らのようになることが目標だが、ミス・プレイを連発して、観客に心配されるような“スリリング”な演奏をしないように注意せよ！

無駄な空振りは絶対NG！　正しい弾き方を覚えよう

エコノミー・ピッキングの最大の特徴は、1回のピッキング動作で複数弦を弾くことだ。そのため、TAB譜にダウンが2回続くように表記されていても、1回目のダウン後にピックを振り上げてはならない（図3）。この振り上げ動作が入ることにより、自然にオルタネイトの空振り（アップ）を行なうことになるので、無駄な動きが生じてしまうのだ。そのため1音目のダウン後は、ピックをそのまま隣の弦に当てて、次のピッキングまで待機しよう。“1.ダウン、2.次の弦にピックを当てて待機、3.再びダウン”という流れを一連の動作として、右手に確実に覚え込ませるまで、何度もくり返し練習すべし！

※譜面をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。

まずはメイン・フレーズ1＆2小節目で使用するスケール・ポジションを確認しよう。

続いて、3＆4小節目で使用するスケール・ポジションを弾いてみるべし！

16分音符から6連符へのリズム変化に慣れよう。