リットーミュージック

『演奏能力開発エクササイズ』シリーズに関するFAQ
回答:トモ藤田

シリーズに関するよくある質問とトモ藤田からの回答です。

『ギタリストのための演奏能力開発エクササイズ』は1から4までありますが、順番にマスターしていかなくてはならないのでしょうか?

いいえ。『1』が終わらないうちに『2』『3』『4』に進んでも問題ありませんし、
どこから始めてもかまいません。

実際、多くの方から「なかなか次に進めない」という悩みをいただいていますが、それでは時間がもったいないし、逆効果です。『1』から『4』は“レベル”が違うのではなく、以下のように“テーマ”が違うのです。

『ギタリストのための演奏能力開発エクササイズ』:基礎固め/リズム
『ギタリストのための演奏能力開発エクササイズ2』:スケール/ソロ
『ギタリストのための演奏能力開発エクササイズ3』:グルーヴ
『ギタリストのための演奏能力開発エクササイズ4』:コード/ハーモニー

できればこの4つのDVDをひととおり、見るだけでもみていただいて、その中で自分にとって必要だと思ったものから取り組んでいただくのが良いと思っています。

それぞれは独立した内容になっているのですか?

そうです。だからどれかひとつだけでも役に立ちます。

ただし関連している部分もあります。例えば『1』のエクササイズで提示したコード・グルーヴの上に乗るソロを『2』のエクササイズで紹介したり、『1』ではデモ演奏のみで披露した「ウォーキング・ベース&コンピング」を『2』では教則として詳しく説明しています。リズムについては『3』、ハーモニーについては『4』が、それぞれ『1』よりも突っ込んだ内容になっています。

そのように “相互に参照するとより効果的”な部分はあるものの、教則の内容は一作ごとに完結していますし、他を見ないと理解できないようなエクササイズもありません。

エクササイズはすべてマスターすべきなのでしょうか?

いいえ、すべてのエクササイズをマスターする必要はありません。

多くの人に、なるべくバラエティに富んだアイディアをお伝えしたかったので、どのDVDも盛りだくさんの内容にしました。でも、すべてのエクササイズをやってほしい、とは僕も思っていません。全部を無理してマスターしようとするよりも、自分のレベル、自分のペースに合わせて、ゆっくり確実に練習した方が効果的です。量よりも質が大切です。

たとえばひとつのDVDを選んだら、最初はギターを持たずに何回か見てみて、気に入ったエクササイズをまずは2、3個選び、それらをターゲットとして、自分のペースで練習するのが効果的だと思います。

とにかく全部を一度にマスターしようとするのは逆効果ですし、エクササイズの番号順にやる必要もありません。

書籍版には基本的に、ビデオ(※編注参照)の『1』と『2』から抜粋したエクササイズを掲載しています。

ただし新しいエクササイズも大幅に追加しました。例えばトライアド、ソロのアイディア、バークリーでも人気のあるスラップ・ギターなどは、書籍版でより詳しく紹介しています。

また書籍には「Just Funky」のギター・コピー譜も掲載しています。ビデオで「Just Funky」のデモ演奏を見た方から「譜面も欲しい」というリクエストを多くいただいたので、その後に出版した書籍に譜面を入れたわけです。

※編注:『演奏能力開発エクササイズ』の1と2は当初、ビデオ(VHS)で発売しましたが、その後DVD化されました。ビデオ版とDVD版の内容は同一です。またビデオ版は現在在庫が尽きており、重版の予定もありません。

デモ演奏曲「Just Funky」はDVDの『1』と『2』、さらに書籍付属のCDにも収録されているようですが、バージョンは違うのでしょうか?

DVDの『1』に収録した「Just Funky」は、
メトロノームだけをバックにギター1本で弾いたバージョンです。

オープニングのデモ演奏(demonstration1「Blues groove rhythm to Just Funky」)の後半に登場します。

DVDの『2』に収録した「Just Funky」は、バンド・バージョンです。
僕のバンド、Blue Funkによる演奏です。

書籍付属のCDには、DVDの『2』と同じバンド・バージョンの音源を収録しています。
ギター・コピー譜付きです。

さらに、僕が監修およびゲストで参加したビデオ『ベーシストのための演奏能力開発エクササイズ』『ドラマーのための演奏能力開発エクササイズ』『キーボーディストのための演奏能力開発エクササイズ』にも、Blue Funkの演奏による「Just Funky」バンド・バージョンを収録していますが、じつはこれらは全部テイクが違い、僕も異なるギター・ソロを弾いています。

それから、僕の曲ということでは、『ベーシストのための 演奏能力開発エクササイズ2』『ドラマーのための演奏能力開発エクササイズ2』で「Confidence Cat」 をやっています。

ほかの人がインストラクターの『演奏能力開発エクササイズ』にも関わっているのですか?

はい。監修者として、インストラクター選びから構成まで深く関わっています。
ゲストとして出演しているものも少なくありません。

たとえば、『リズム・コンビネーションを鍛えるための演奏能力開発エクササイズ ベース編』『同 ドラム編』は、ベーシストとドラマーのためのDVDですが、僕もデモ演奏(「Meltdown])に参加していますし、いくつかのエクササイズにも出てきます。・・・余談ですが、この2つのDVDを作ったあと、「これはギタリスト用のカラオケとしても使えるな」と思いました(笑)。各エクササイズは、代表的なグルーヴをベースとドラムで演奏したものなので、ギタリストがジャムの練習をするのにも最適です。ぜひ一度見てみてください。

日本に住む人を対象にした通信講座を行っているそうですが、その内容は『演奏能力開発エクササイズ』と同じですか?

いいえ。通信講座は完全な個人レッスンなので、
生徒ひとりひとりの実力に合わせてその都度、カリキュラムを考えています。

バークリーで教えているせいか、通信講座も高度なレベルのことをやっていると思われがちですが、そうではありません。皆さんのペースに合わせた、月1回の楽しいレッスンです。僕自身、いつも楽しみにしています。

※編注:通信講座の詳細は、トモ藤田オフィシャルサイトの下記URLでごらんください。また通信講座についてのリットーミュージックへのお問い合わせはご遠慮いただけますようお願いいたします。

http://www.tomofujita.com/jpn/lesson.html

これまでの生徒の中で、その後有名になった人は?

今までの生徒の中でもっとも有名になったのは、おそらくジョン・メイヤーでしょう。

先日は本人から、フェンダーのジョン・メイヤー・モデルが送られてきました。ジョンは僕のリズム・ギターに影響を受けたようで、また「ネオン」という曲ではスラップ・ギターをパクった、と本人が言ってました(笑)。

ソウライヴのエリック・クラズノーやレタスのアダム・スミノフ、日本では津本幸司も僕の生徒でした。

でも僕は、有名無名に関わらず、ギターが好きでがんばる人は、みんな好きです。

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