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THE MASTERS OF STRATOCASTER
〜50th Anniversary 1954-2004


ビクター
VICL-61474
2,500円
2004年8月4日発売

日本のギタリストによるストラトキャスターの名演を13曲収録。ビクターから発売。ギター・マガジン編集部が選曲・監修・ライナーを担当。

01 PINK CLOUD「ALL MY LOVE」
『INDEX』より
02 森園勝敏「SPIRITUAL RED BOOGIE」
『CROSS-TALK』より
03 鈴木茂「砂の女」
『BAND WAGON』より
04 サディスティックス「あこがれのセイシェル」
『LIVE SHOW』より
05 PONTA BOX&大村憲司「Georgia On My Mind」
『レフト・ハンディッド・ウーマン〜ベスト・ライヴ・トラックス1』より
06 柳ジョージ&レイニーウッド「雨に泣いてる」
『ATLANTIC'S BEST』より
07 西慎嗣アンド・ロード・ロード・ローディ・ミス・クローディ・グループ
「すてきなトランスポーテイション」 『NISHI』より
08 鈴木茂「HOT BLOODED」
『WHITE HEAT』より
09 四人囃子「一触即発」
『一触即発』より
10 サディスティックス「READY TO FLY」
『LIVE SHOW』より
11 大村憲司「Left-Handed Woman」
『レフト・ハンディッド・ウーマン〜ベスト・ライヴ・トラックス1』より
12 PINK CLOUD「DRIVE ME NUTS」
『INDEX』より
13 森園勝敏「Day Dream」
『Guitar Workshop』より

◎大村憲司「Georgia On My Mind」
  98年の急逝から6年、死後その評価がますます高まる大村憲司。ストラトキャスター、テレキャスター、335、バードランドなど、名器と呼ばれるギターはことごとく弾きこなした大村だが、終生の伴侶となったのがストラトキャスターであった。ストラトは50年代のオールドからカスタム・ショップ製の新品まで多数所有し、時期によって使い分けていたが、80年代後半からエリック・クラプトン・モデルをメイン・ギターとする。「Georgia On My Mind」は、最晩年のメイン・ギターであったカスタム・ショップによる96年製のクラプトン・モデル(黒)で演奏されていると思われる。この曲は、数多くのカバーを残した大村の演奏の中でも最重要曲と言っていいだろう。ここでは96年、渋谷でのPONTA BOXのライブにゲスト出演した時のバージョンを収録。渡辺香津美はかつて“歌ものをブルージィに弾いた時は(大村の)独壇場”と語っていたが、その真意がこれを聴けばわかる。大村はギターの弾き方を知っている数少ないギタリストだったが、ストラトの弾き方を知っている数少ないギタリストでもあった。絶品。これ以外に言葉が見つからない。
(ギター・マガジン編集部 野口)
◎鈴木茂「砂の女」
  はっぴいえんど解散後、サンフランシスコに渡った鈴木茂がタワー・オブ・パワーやリトル・フィートなどのメンバーをバックに配して作り上げたソロ1st『バンド・ワゴン』(75年)。そのファースト・トラック「砂の女」は、デヴィッド・ガリバルディ(d)、ダグ・ランチ(b)、ドン・グルーシン(k)らが生み出すベイエリア・ファンク・サウンドに乗せて、鈴木の歌とギターが跳ねる珠玉の名演だ。使用ストラトは今もトレードマークとなっている62年製フィエスタ・レッドのモデル。これは同アルバムを制作する1年ほど前にLA郊外のギター・ショップ、ノーマンズ・レア・ギターで手に入れたものである。ピックアップをセンター・ポジションにセットし、これにフェンダー製ツイン・リバーブ・アンプを組み合わせ、コンプレッサーを深めにかけることで、実にストラトらしい軽快なアタック感を引き出している。ストラトを好む理由について以前本人に話を聞いたところ“歌のバッキングをする時にすごくいいから”と語っていたが、ここでのタイトなカッティング、そして指弾きと思われるマイルドなオブリガートは歌を彩るエッセンスとしてとても心地よい。
(ギター・マガジン編集部 田坂)
 
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