MAGAZINES

サウンド&レコーディング・マガジン 2014年6月号

定価1,019円 (本体926円+税10%)
発売日2014.05.15
品種雑誌
仕様A4変形判 / 224ページ

この商品は現在、在庫切れとなっております。

内容

イーノ・ハイド~UKのレジェンド2人が新ユニット結成、貴重なレコーディング現場をレポート

■巻頭インタビュー
イーノ・ハイド
UKのレジェンド2人が新ユニット結成
貴重なレコーディング現場をレポート

アンビエント・ミュージックの第一人者であり“ノンミュージシャン”の異名を取るブライアン・イーノ(写真右)と、アンダーワールドのフロントマン=カール・ハイド(写真左)の2人による初のコラボ・アルバム『サムデイ・ワールド』が完成した。以前から交流のあった2人だが、“イーノ・ハイド”名義としては初の作品であり、そこで描き出されているのは50歳を優に越えた人間(イーノに至っては66歳!)とは思えないほどの躍動感あふれるサウンド。そんな2人をUKにあるイーノのスタジオでキャッチすることに成功。しかも、彼らが本作のレコーディングを振り返って実演する“オープンハウス・セッション”も見学することができた。本稿では『サムデイ・ワールド』についての2人の談話はもちろん、そのオープンハウス・セッションでの作業も詳細にレポートする。


■特集1
ベルリン発の新DAW
Bitwig Studioが切り開く無限のクリエイティビティ

さまざまなDAWが乱立し、それぞれがバージョン・アップしながら完成度を高めてきた中、久々に登場したドイツ・ベルリン発の全く新しいDAWソフトが BITWIG Bitwig Studio。時間軸にとらわれずオーディオ/MIDIを扱えるクリップ・ランチャー、プラグイン同士の連携から生まれる自由度の高いモジュレーションなど、後発ソフトならではの斬新な機能を装備し、クリエイターにとって取り回しの良い、創造意欲を刺激するDAWに仕上がっている。今回編集部はBitwig Studioをいち早く導入した鈴木“Daichi”秀行に、この新しいDAWのみを使ってトラックの制作を依頼。各工程において、新機能がどのように役立つのか、音と連動しながら確認していただきたい。


■特集2
伝統的なエンジニアリングにとらわれない
DAWならではのミキシング・テクニック

従来ミックスは、専門のエンジニアがミキシング・コンソールとMTRを駆使して行っていた。しかし近 年、それらを一体化した音楽制作ソフト= DAWが登場して以降は、エンジニアだけでなくミュージ シャンが自分自身でミックスを行うことも当たり前になっている。彼らは伝統的な手法にとらわれることな く、DAWならではの独自のテクニックを駆使し、新しい音楽を生み出しているのだ。ここでは、その新 しいDAWならではの方法論を教えていく。ぜひ自身の作品作りに生かしていただけたら幸いである。


■特集3
美しい木片が変幻自在のサウンドを奏でる楽器=“ダクソフォン”

“ダクソフォン”をご存じだろうか? コンタクト・マイクを内蔵した木製のボックスにタングと呼ばれる小さな木片を装着し、それを弦楽器用の弓でこすったり、スティックでたたくなどして演奏する楽器だ。ドイツの即興音楽家/楽器ビルダーのハンス・ライヒェルが1980年代半ばから製作を続けたもので、コンパクトな外観とシンプルな構造からは思いも寄らないほど多彩なサウンドを生み出すことができる。ライヒェルは2011年に帰らぬ人となったが、本企画では、生前の彼と深い交流を持ち、世界でも有数のダクソフォン奏者として知られる内橋和久の協力のもと、この楽器の魅力をあらためて紹介。構造や奏法の解説とともに、貴重な写真の数々も掲載した。さらにYouTubeのサンレコ・アカウント(SoundRecordingJP)には、内橋出演の奏法解説ビデオ、そして彼がUAとともに行ったスペシャルなダクソフォン・セッションの様子をアップロードしたので誌面と併せてお楽しみいただきたい。それでは、ダクソフォンの世界へようこそ?!


■Cross Talk Cross 橋本まさし×星野誠
脚色の無いハイファイ・マイクプリは
ハイレゾ制作に何をもたらすのか?

各配信サービス会社がDSDやハイビット/ハイサンプリング・レートに力を入れるなど、ますます盛り上がりを見せるハイレゾ。同時に、その配信スペックに見合うような作品が求められているという側面もある。今回のCross
Talkでは、そんなハイレゾ録音で力を発揮してくれるであろう、ハイファイなマイクプリを集めてみた。SN比に優れ、フラットな周波数特性を持つこれらのマイクプリは、プレイヤーの演奏をそのままとらえることを主眼に開発されている。果たしてそのうたい文句通りの性能を有しているのだろうか?
またそうしたサウンドが実際のハイレゾ制作に生かされていくのだろうか? エンジニアの橋本まさし、星野誠の両氏とともに、考えていきたい。
≪登場機種≫
◎EARTHWORKS 521 ZDT
◎GRACE DESIGN M802
◎SYM・PROCEED SP-MP4


■ミックス解剖学
ベック「ブルー・ムーン」
by トム・エルムハースト

海外のトップ・エンジニアに、自身の手掛けたヒット曲のミックス手法を直接解説してもらう本連載。今回登場していただくのはトム・エルムハースト。エルムハーストは2012年に故郷のイギリスからニューヨークに移住して以来、エレクトリック・レディー・スタジオのCstでミックス作業を行ってきている。彼の名前はアデル、エイミー・ワインハウス、アーケイド・ファイア、フローレンス・アンド・ザ・マシーン、マーク・ロンソン、U2、ピーター・ガブリエル、ルーファス・ウェインライト、ゴールドフラップ、そしてその他多数のアーティストたちの作品にクレジットされており、ベックの新作『モーニング・フェイズ』では、ベックからのオファーにより、エルムハーストがミックスのすべてを手掛けた。ここではアルバムの中から1stシングル曲「ブルー・ムーン」について話を聞いた。


■Classic Tracks
ブルース・ブラザーズ「エヴリバディ・ニード・サムバディ」

映画『ブルース・ブラザーズ』(1980年)は、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドという2人のコメディアン=ザ・ブルース・ブラザーズを主役に、ジョン・キャンディやキャリー・フィッシャーら俳優陣が脇を固める娯楽大作だ。さらにジェイムス・ブラウン、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、ジョン・リー・フッカー、スティーヴ・クロッパーといったソウル/ブルース/R&B界の大物ミュージシャンたちが登場人物に扮(ふん)し、本格的な劇中音楽も楽しむことができる。そのサウンドトラックである『ザ・ブルース・ブラザーズ』もまた、ザ・ブルース・ブラザーズ+バック・バンドによるこの映画のために書かれたオリジナル曲をはじめ、アレサ・フランクリンの「シンク」、ジェイムス・ブラウンの「オールド・ランドマーク」、レイ・チャールズ&ザ・ブルース・ブラザーズの「シェイク・ユア・テイルフェザー」などの名曲カバーを多数収録し、劇中の名パフォーマンスを収録した名盤として高く評価され続けている。そんな同サントラのプロデュースを手掛けたボブ・ティシュラーのインタビューを通し、当時のレコーディングを振り返っていくことにしよう。


■behind the scene~映像を音で彩る作曲家たち
千住明

 映画やドラマ、CM、アニメなど、映像作品を音で彩る作曲家の音楽人生に迫る本連載。今回登場いただくのは、千住明氏。ピアノ、バイオリンを学んでいたという幼少期から音楽とともに過ごしていた氏は、慶應義塾大学へ進学するも、東京藝術大学(以下芸大)へ入学し直した。その在学中の1985年に仕事をスタートさせ、同大学院を首席で修了。修了作品『EDEN』は史上8人目の大学買上となり、同大学美術館に永久保存されている。その後、ドラマや映画だけでなくポップスから純音楽まで幅広い世界で活躍してきた。しかし、一貫して目標にしているのは、“アルバム・アーティスト”だという。紆余(うよ)曲折を経て来年キャリア30年を迎える千住氏に、現在の思いについて、また後へ続く作家たちへのメッセージを語ってもらった。


■コンサート見聞録
バート・バカラック@NHKホール

ディオンヌ・ワーウィック「ウォーク・オン・バイ」やアレサ・フランクリン「小さな願い」、カーペンターズ「遥かなる影」などポップス史に輝く名曲の数々を生み出した作編曲家=バート・バカラック。今年で85歳を迎える彼が、去る4月に全6公演のジャパン・ツアー『バート・バカラック コンサート2014 An Evening with BURT BACHARACH 2014』を敢行した。本稿では、東京のNHKホールで行われた初日のコンサートについて、音響設計とオペレートの面からレポートしていくとしよう。


■Beat Makers Laboratory:リー・バノン

■people
◎NODE
◎チボ・マット
◎池田亮司
◎坂本慎太郎
◎TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
◎TAMTAM

■report
◎My Favorite UAD-2 Plug-Ins~Mitsu.J
◎SONICWIRE~大串友紀
◎ライブ・スペース訪問:原宿strobe CAFE

■new products
◎IZOTOPE Break Tweaker
◎NATIVE INSTRUMENTS Molekular
◎AVID Sibelius 7.5
◎NOVATION Bass Station II
◎WAVES Reel ADT Native
◎ARTURIA Beatstep
◎ZOOM TAC-2
◎TASCAM UH-7000
◎LEWITT LCT940
◎PRESONUS RC5001
◎JBL PROFESSIONAL CWT128

■LIBRARY
◎SAMPLEPHONICS ACOUSTIC ABSTRACTION
◎BIG FISH AUDIO GREG ADAMS Classic Horn Section Loop & Samples

■DAW AVENUE
◎STEINBERG Cubase 7.5
◎ABLETON Live 9
◎APPLE Logic Pro X
◎AVID Pro Tools 11
◎TASCAM PROFESSIONAL SOFTWARE Sonar X3 Producer
◎PRESONUS Studio One 2

■column
◎サンプル大学グルー部ビートメイ科 SUI
◎ツナガル ロクオン 草間敬
◎skmt 2013 to 2014 坂本龍一
◎MUSIC SAFETY RESEARCH 奥田泰次
◎oscillator lover yukihiro
◎THE CHOICE IS YOURS 原雅明
◎そこのにいさん どこ向いてんのよ 戸田誠司
◎素晴らしきビンテージの世界 三好敏彦
◎祐天寺浩美のお部屋一刀両断
◎音楽と録音の歴史ものがたり 高橋健太郎
◎Independent Cities
◎私の手放せない一品~町田良夫のEMS Synthi AKS

■sound&recording review
◎NEW DISC
◎ENGINEERS' RECOMMEND
◎BOOKS

BACK NUMBER