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2007年03月28日

ジャズ・ギタリスト 植木等逝く

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マスコミ報道などで周知のことと思いますが,植木等さんが亡くなりました。
つつしんでご冥福をお祈り致します。

たった一度だけ取材させていただく機会がありました。
95年4月のことですから,もうまるまる12年も前です。
当時,ギター・グラフィックという
箸にも棒にもかからないギター専門誌を編集していた僕は,
芸人さんのギターにいたく興味がありました。
ポップスの世界のギタリストが持つギターがなんであるのか知りたいのと同様に,
玉川カルテット,灘康次とモダンカンカン,東京ボーイズなどなど,
『大正テレビ寄席』や『笑点』に出てくるいわゆるボーイズの人たちが
持っているギターがなんであるのか知りたくてたまりませんでした。

クレイジーキャッツのギタリストでもあった植木さんも同様です。
歴代の名作映画で,時折植木さんがギターを持って登場する姿を拝見するたびに,
目を皿のようにして,どこのギターか見極めようとしたものです。

いろいろな映像や写真から判断するに,
メイン・ギターはギブソンES-175でした。
なんとか取材する機会はないものかと,ことあるごとにオファーをしました。
そしてようやくそのチャンスが巡ってきたのです。

取材にはギターを持ってきていただきました。
まごうことなきギブソンES-175でした。
インタビューの場に入って来るなり,
さっとギターを抱えて,こなれたパッセージを奏でました。
ホーギー・カーマイケルの「スターダスト」でした。
じんわりと心に滲みました。
おこがましい言い方ですが,この時のわずか4小節ほどのフレーズに
ジャズ・ギタリストとしての確かな力量を感じ取りました。

どんな質問にも快く答えて下さいました。
ギターのこと,音楽のことについてしつこく食い下がる僕に,
少しも億劫がることなく,丁寧に丁寧に。

写真は,ギター・グラフィック第3号に掲載したインタビューのトビラです。
リリー・フランキーさんに題字とイラストを描いていただきました。

あのメロディは今でも心に焼き付いています。
安らかにお眠り下さい。

投稿者 ギター・マガジン編集部 : 2007年03月28日 12:52