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2006年10月02日

邦題のオキテ その3

今日はピンク・フロイドの『狂気』をBGMに書いています。
本誌読者ならこのアルバムを聴いたことのない人は少ないと思いますが,
おいらもかれこれ30年ぐらい聴き続けて一向に飽きない,真の名盤です。
聴くたびに何かしら新しい発見がありますし,
それよりも何よりもデイヴ・ギルモアのギターの素晴らしさ,凄さ。
これは筆舌に尽くしがたいです。
ジミヘン,クラプトン,ベックなどと同様,ギルモアもストラトマスターの一人。
この人独特のひきつれるようなトーンは何度でもお代わりして味わいたいです。

本誌11月号ではそのギルモアを表紙に,
出たばかりのライブDVD『驚異』の大特集を組んでいます。
この映像の目玉はなんといっても,完璧に再現された『狂気』のステージ。
いやはやもうこの世のものとは思えない,一大スペクタクルです。
まさに光と音の洪水。
特集では,ギルモアがこのライブについて語った95年のインタビューを始め,
アルバム『狂気』の奏法解説もフィーチャーして,
『驚異』のすべてを徹底分析します。
ぜひチェックして下さい。

さて,ピンク・フロイドといえばやはり邦題です。
『狂気』はもちろんのこと,
『原子心母』,『炎』,『鬱』,『対』などなど傑作タイトルの宝庫で,
もはや邦題なくしては成立しないといっても過言ではないでしょう。
『狂気』の原題である“Dark Side Of The Moon”というのは
割合よく知られていると思いますが,DVD『驚異』の原題は“PULSE”。
ちょっと考えるとそのまま「パルス」でよさそうなものです。
実際,95年にVHS版が出た時にはこのタイトルでした。
しかし,リマスタリングされたり数々の特典映像が付与された
今回のDVD版では堂々たる邦題がつけられました。

この邦題を付けた人は誰か?

リリース元であるソニーの担当ディレクター氏です。
“驚異”という邦題になぜ至ったか?
その過程をドキュメントした氏のブログが公開されていますので,
こちらもぜひチェックしてみて下さい。
レコード会社のディレクターが邦題命名の苦悩を公開するなど,
昔ではありえなかったことで,物凄く興味深い内容が語られています。

さて,やっと邦題,いや本題に入りましょう。
前回の続きですが,邦題はタイトルを印象づけて,
曲なりアルバムなりをより多く売るためと書きました。
そして,そのつけ方には実にユニークな点が見られます。
そのオキテを考察してみることにしましょう。

おいらの分析によれば,邦題のつけ方は次の三つに大別されます。

1.直訳型
2.意訳型
3.“超訳”型

以上をふまえて,具体的な事例を次から見ていきましょう。

投稿者 ギター・マガジン編集部 : 2006年10月02日 12:01