2006年09月29日
邦題のオキテ その2
今日はスティーヴ・ハケットの
新作『ワイルド・オーキッズ』をBGMに書いています。
このアルバムにも邦題はないかなと探したところ,ありました!
「トランシルヴァニア特急」という曲です。
原題は「Transylvanian Express」。
全17曲中,この曲だけ和訳が試みられていますが,
こうしたくなる気持ちはおいらにも痛いほどわかります。
語感がいいですからね。
深く考えず,条件反射的につけられたのではないでしょうか。
特急といえば,エディ・マネーに「天国行き超特急」というのがありましたが,
これの原題は「Two Tickets to Paradise」。
なるほど,当たらずとも遠からじ。
意訳の範疇ですね。
あと“Expressもの”といえば,
クロスビー,スティルス&ナッシュの
「Marakesh Express」が思い浮かびますが,
こちらの邦題は「マラケッシュ急行」でした。
さて,スティーヴ・ハケットは来日も決まりましたね。
今回はアコースティック・トリオでの公演となるそうです。
前回の続きですが,邦題はなんのために付けられるのか?
これに対する答はごく簡単です。
みなさんもお察しのとおり,タイトルを印象づけて,
曲なりアルバムなりをより多く売るためでしょう。
長ったらしい英語のタイトルなどまことに始末に困るわけで,
ええい,それなら一度聞いただけで瞬時に覚えられるような
邦題を勝手に(?)つけちまえ,ということですね。
と,理由については特に面白い要素はありませんが,
ユニークなのはやはりそのつけ方でしょう。
それについて考えてみたいと思います。
投稿者 ギター・マガジン編集部 : 21:00
2006年09月27日
邦題のオキテ その1
今日はシザー・シスターズの『ときめきダンシン』をBGMに書いています。
各所で話題沸騰の1stシングル「ときめきダンシン」は,
昔ながらのディスコ・チューンで,とってもグーな曲。
初めて聴いた時は,レオ・セイヤーの「恋の魔法使い」かと疑いました。
近頃,イカシた邦題のついた洋楽曲をあまり見かけませんが,
この曲は,我が国古来の伝統にのっとった
久々の“真打ち”登場だなと嬉しくなりました。
原題は「I Don't Feel Like Dancin'」です。
で,「恋の魔法使い」のほうは「You Make Me Feel Like Dancin'」。
ほほ〜,これは偶然の一致ではなさそうですね。
ちなみにアルバム・タイトルの原題は『Ta-Dah』。
タダかよ!
そんなことはどうでもいいんですが,
日本には戦前からこの方,洋楽曲に邦題をつけるという伝統があります。
洋楽はすべてジャズソングと称された遥か昭和の初期,
「月光値千金(Get Out And Get Under The Moon)」,
「私の青空(My Blue Heaven)」
「スウィングしなけりゃ意味ないね(It Don't Mean A Thing)」
などなどのタイトルがその歌とともに親しまれてきたのです。
その後も邦題は数限りなく増産されたわけですが,
おいらが本格的にロックに目覚めた70年代中期,
時代はまさに邦題の百花繚乱,
我が世の春を謳歌していました。
当時の邦題王といえば,なんと言ってもキッス!
『地獄の軍団』,『地獄からの使者』,『地獄のロック・ファイアー』,
『地獄の接吻』などなど,頭に“地獄の〜”を付けたアルバムを連発。
もうあっちもこっちも地獄だらけの運動会という感じで,
わけがわかりませんでしたが,確かにどれを聴いてもそんなイメージで,
「キッス=地獄」の方程式を確立。
バンドのイメージをがっちり固定しました。
曲で言えば「悪魔のドクター・ラヴ(Calling Dr.Love)」,
「果てしなきロック・ファイアー(Makin' Love)」などなど
秀逸なものがありました。
さて,邦題はなんのために付けられるのでしょうか?
しばらく,邦題の名作を振り返りながら,
この問題を考えてみたいと思います。
投稿者 ギター・マガジン編集部 : 20:18
2006年09月25日
似て非なるもの
ご無沙汰です。
ちょいと冥王星を見に,太陽系の彼方まで行ってました。
今日はコーネリアスの5年ぶりの新作『sensuous』をBGMに書いています。
意外……といっては失礼ですが,けっこういいですね。
ギタリストというものは,ときどきこういうことをやりたくなるもんですが,
それをちゃんと音楽にしているところが素晴らしい(当たり前ですが)。
で,次に聴いたのがサディスティック・ミカ・バンドの新作『ナルキッソス』。
先日もお伝えしましたが,いよいよアルバム発売ということで,期待感も高まります。
大変失礼ながら再結成のアルバムにはあまりいいものがないのが常ですが,
これは違います。さすがの風格。貫禄。
バンドのマジックというものが本当にあるんだということを教えてくれます。
それもこれもミュージシャンが一流だからですが。
で,今聴いているのがリー・モーガンの『キャンディ』。
サックス奏者に比べると,トランペットのスゴイ人は
数が少ないですが,リー・モーガンはカッコ良さでは天下一品ですね。
リーの吹く常套句的フレーズがサックス&ブラス・マガジンに載ってますので,
ぜひともコピーの参考にしてください。
とまあ,複数の作品について感情の赴くままに書き散らしましたが,
本誌ではこんな風には書けないんですよ。
紙のほうでは批評を書くことが仕事なんで,
一人称の感想文は書きません。
その反動か,ブログでは感想が中心になります。
批評と感想……似て非なるものですが,
読むほうはどちらでもよかったりします。
あるいは感想のほうが面白いという人もいるでしょう。
書くほうも明確に境界線を持っていない場合も多い。
批評だか感想だかわからない得体の知れない文章が
ネット上にはうようよしています(ネット上でなくても)。
それはそれでいいと思いますが。
まあ,ブログで硬いこと書いたって仕方ないですからね。
今後もゆるい調子でいくでしょう。
投稿者 ギター・マガジン編集部 : 18:15
2006年09月11日
管楽器はお好き?

今日はソニー・ロリンズの
『サキソフォン・コロッサス』をBGMに書いています。
永遠のジャズ・スタンダードとして知られる名盤ですが,
なんで聴いてるかというと,実はリットーミュージックから
管楽器の専門誌が発行されるからなんです。
その名も『サックス&ブラス・マガジン』!
発売日は9月28日です。
内容はといいますと,その名の通り,サックスを主軸に,
トランペット,トロンボーンのノウハウ満載,
クールなプレイヤー多数登場,楽器の知識も学べる
ありそうでなかった本格的管楽器専門誌です。
音楽ジャンルは,ジャズ,スカ,ソウル,ファンクなどなど,
ポピュラー・ミュージックを中心に扱っています。
このブログでもたびたび書いてきましたが,
おいら,中学生の頃,ブラバンの助っ人でベースを弾いていたことがあり,
友人に管楽器吹きが多かったため,なんとなく管楽器は身近でした。
それに,よくよく聴いてみれば,
ロックやソウルにも管楽器が使われていることが多く,
その音は自然に体に染みついています。
ギター歴も30年を超え,さすがにこれ以上進歩は望めないと思うと,
他の楽器に手を出してみようかなと思う気持ちはおいらにもあります。
そんなときはやっぱり管楽器。
だってカッコイイじゃないですか。
ソニー・ロリンズのようにサックスを吹きたいとか,
クリフォード・ブラウンのようにトランペットを吹きたいなとか思いません?
このムック,元ギター・マガジンのSが編集しています。
自らサックス教室に通い,日々練習しながら,八面六臂の仕事ぶり。
息つく間もなかったと思いますが,どうにかこうにか
もうすぐ校了というところまでこぎ着けました。
おいらも校正など目を通していますが,なるほどと感心することしきりです。
特に面白いのはミュージシャンの心情ですね。
誰もが自分の楽器に誇りを持っていて,心底楽しいと感じている。
ああ,ギターとまったく同じだなと思いました。
そして,管楽器の世界を自分も体験してみたいと思いました。
だって,めちゃくちゃ楽しそうなんですから!
ギタリストでも管楽器をやる人はいます。
松原正樹さんは,もともとトロンボーンをやっていたそうで,
最近になってサックスを始め,最新作でもその腕前を披露しています。
デヴィッド・ギルモアもそうですね。
近年サックスをやるそうです。
アラン・ホールズワースは,実はサックス奏者になりたかったと,
先日のインタビューで言ってました。
もともとジャズ・ギターのアドリブは,
管楽器のフレーズをコピーすることから始まったという説がありますが,
たしかにそれはうなずけます。
松原さんもインタビューで
「サックスの息継ぎの感じをギターで取り入れたいなと思ってた」
と発言していました。
サックス&ブラス・マガジンにはセミナーや譜面もたくさん用意していますが,
その譜面を見ていて気づくことがあります。
それはTAB譜がないこと(当たり前),
B♭あるいはE♭を基調に楽譜が書かれていること(当たり前),
そして,高速フレーズの長い羅列がないことです。
そう,管楽器は息継ぎをしなくてはいけないので,
構造上,音が途切れることなく吹き続けることはできないわけで,
それゆえに生まれる独特の間合いやフレージングがあるということです。
ギターだと,やろうと思えば,初めから終わりまで
6連スウィープで引き倒すなんていう芸当が不可能ではありませんが,
まあ,それを聴きたがる人はあまりいないですよね。
管楽器の息継ぎの感じをギターに取り入れたという松原さんの発想は,
あの独特の味にもつながっているのではないでしょうか。
というわけですから,ギタリスト諸君もぜひ管楽器を吹こう!
あ,故郷のブラバン時代の友人S君,
あの時のアルト(テナーだっけ)はまだあるかな。
ぜひ引っ張り出してきて吹いてみよう!
おっと,ギター・マガジンの最新号はあさって発売です。
セッツァー×布袋のかっちょいい表紙をみかけたらぜひ!
誌上ギター・コンテストの第一次審査通過者発表もあります!

投稿者 ギター・マガジン編集部 : 19:40
2006年09月05日
大掃除
Gラヴの新作『レモネード』をBGMに書いています。
今日は朝から倉庫の整理で編集部はてんやわんや(死語)でした。
おいらのように長くこの仕事をしていると,
資料やら写真やらが必然的に積もり積もっていきます。
その中にはあれやらこれやらいろんなものが含まれておりますが,
引っ越しのたびに行き先ラベルを重ねて貼って,持ち歩いています。
前回の引っ越しの時にラベルのレイヤーを数えたら,
10枚重ねなんてのもあった(汗)。
中には何が入っているのかわからず開けるのが恐いようなものもあります。
そういえば,筒井康隆にそんな小説がありましたね。
高校時代にロッカーの中に
何か食べ物だったか生き物だったかを残したまんま卒業してしまい,
何十年か後に,そのことを思い出して,
あの中は今どうなっているんだろうと,
母校を訪ねるという話で,
やっとの思いでたどりついてロッカーを開けてみるとそこには!
主人公の絶叫と共に小説は終わるのでした。
「鍵」という作品でした。
まあ,そんなことはどうでもいいとして,
半日ばかりかけて整理を終えてみれば,
段ボールの数は約半減。気持ちのいいものです。
やはり捨てる技術は大事です。
それはそうと夏も終わり。
おいらの家路には林道があるのですが,
先週は夜中でもセミが鳴きまくり,暑苦しい帰り道でした。
それが今週からは秋の虫の輪唱に変わりました。
秋はいいですね。もうすぐキンモクセイも薫るでしょう。
予定されていたガロのボックスセットが延期になり,
少し寂しい夏の終わりです。
投稿者 ギター・マガジン編集部 : 20:02
2006年09月04日
校正VOW!
今日はリリー・アレンの「Smile」をBGMに書いています。
いい曲ですね〜。
さて,その昔,宝島の『VOW』という本が一世を風靡したことがありましたが,
ご多分に漏れず,おいらも大ファンでした。
若い人はもう知らないかな。
その中でも誤植のコーナーというのは
今思い出してもハラを抱えて笑ってしまいますが,
強烈に印象に残っているのがひとつ。
ある新聞のテレビ欄に掲載された文字で,
サイモンガーとファンクル
というのがありました。
もちろんサイモンとガーファンクルのことです。
ぷぷぷ。
なんでこんなにおかしいんだろ。
ところが笑えない笑えない。
今月本誌を校正していると,それに匹敵するようなものが!
ジョンスコ・フィールド
うっと思わず,VOWが頭をよぎりましたが,
冷静に赤字を入れておきました。
ジョン・スコフィールドが正しい表記です。
気を付けようね〜。
今後ともおいらを笑かすような誤植を……
じゃなかった,正しい表記を。
というわけで,10月号も校了間近。
発売をお楽しみに!
投稿者 ギター・マガジン編集部 : 19:14
2006年09月01日
September Rain
早いものでもう9月。
秋の長雨を誘うように,しょっぱなから雨の東京です。
というわけで,BGMは太田裕美の「九月の雨」。
これしかありませんね。
太田裕美には,「木綿のハンカチーフ」を始め,
「赤いハイヒール」「南風」「しあわせ未満」など名曲がたくさんありますが,
一番好きなのが「九月の雨」です。
これを,せぷてんば〜れいんれいん〜と
カラオケで熱唱するとたいがいの人はヒキますが,
そういう人とは昨晩お会いしましょうかしらね,オッホッホ。
誰がなんと言おうと,これはジャパニーズ・レア・グルーヴの大傑作。
モータウンばりのベース,そしてシャープなストラトのカッティングがグー。
歌もさることながら,演奏が素晴らしいのです。
我が国の70年代歌謡曲が生んだ至宝をぜひ体験してみて下さい。
この調子で歌謡曲の話をするとたいがいの人はヒクので,
面と向かってはあまりしないようにしていますが,
その反動で時々ブログ上ではき出したくなるというわけです。
さて,昨夜はゲイリー・ボイルのライブを見に行ってきました。
こんなスゴイ人がいたんですねえ。
ブリティッシュ・ジャズ・ロックの世界は深い。
そして濃い。
スリリングなプレイをたっぷりと堪能してきました。
今日は10月号の最終校正に取りかかります。
ブライアン×布袋の表紙巻頭特集,
メタリカ来日20周年を記念した大特集,
小沼ようすけが試奏するギブソン・セミアコ特集+メンフィス工場レポ+
新装カスタムショップ・レポ,
さらには,ヌーノ×DEPAPEPE対談,
古市コータロー×マーシー(クロマニヨンズ)対談などなどの
メニューでお届けします。お楽しみに。
投稿者 ギター・マガジン編集部 : 11:23















