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2006年08月30日

180°

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今日はボブ・ディランの
発売されたばかりの新作『モダン・タイムズ』をBGMに書いています。
古き良きゆる〜いロックンロール・サウンド満載で,
とてもいいアルバムです。リラックスして聴けますね。

おいらもとはといえば,ボブ・ディランはとても苦手でした。
メロディがあるんだかないんだかわからないその歌,
うまいのかヘタなのかわからないギター。
特に初期のもろフォークの頃の作品は,
なんとか勉強しようと努力するのですが,
2〜3曲でネをあげてました。
生理的に受け付けないとしか言いようがなかったのです。

ところが,世の中にボブ・ディランのカバーというのはたくさんあり,
これは大抵名品なのです。
「ミスター・タンブリンマン」しかり「風に吹かれて」しかり,
「マイ・バック・ペイジズ」しかり……。
他人が歌うと,そのメロディラインの美しさがくっきりします。
不思議だなあといつも思ってました。

音楽の好きな人と話していると,
10回に1回ぐらいはボブ・ディランの話が出ます。
そういう時は万事休す。
ボブ・ディランが大好きな人というのは,
その素晴らしさを,幾千万の言葉を費やしても語り尽くせないという
モードで語ることが多いので,
そういう時は適当に相づちをうつか,
聞きかじりの知識でその場を流すという態度に徹していました。
しかし,だんだん我慢ができなくなってきて,
そんなにディランのことを話したいなら,
こっちは桜田淳子かGAROかバッドフィンガーの話でも
ディープにしてやろうと思ったりするのですが,
実際にしたことはありません。

そして思うのです。
「ディランのどこがいいんだろう」と。

それがいつの頃からでしょうかね。
ある時,たまたま流れていたディランの歌がグッと心に染みたのです。
「I Want You」でした。
何ともいいようのない味わい。
あれはギターのシングルノート・リフがズルイとも言えますが,
とにかく切なく胸に突き刺さってくるのです。
それからは,敗戦を境に突然民主主義になった日本人みたいに,
ディランが好きになりました。20年ぐらい前のことですね。

ボブ・ディランは何しろアルバムの数が多いので,
何から聴いていいか最初は全然わかりませんでした。
それでも自慢の鼻を働かせていろいろ聴きあさり,
ああ,聴いてよかった,
なんでもっと早く聴かなかったんだろうと後悔しました。

新作は44枚目だそう。
なんともすごいですね。
ああ,ゆったりと流れるスウィンギン・ディラン。
いい。

投稿者 ギター・マガジン編集部 : 2006年08月30日 14:13